日本語誇る世界的楽器メーカーのヤマハは、リーズナブルなものから高級なものまでさまざまなクラシックギターを販売しています。弦に関しても2種類販売していたのですが、新製品として「GSC28」という弦が2024年7月26日に新製品として発売されます。どのような弦なのでしょうか?
以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています
新製品の弦「GS」シリーズのクラシックギター弦
GSC28は、ヤマハが発売した新製品の弦である「GS」シリーズのクラシックギター弦です。
「GS」が何を意味しているのかは不明ですが、ヤマハのほかの製品のノリからすると「Grand String」とかでしょうか?そして、「C」がクラシックギターを表す「Classical」から来ていると思われます。
(追記):よく考えたらGSはシンプルに「Guitar String」ですかね。
では「28」は?と思って調べてみると、どうやら1弦の太さ0.028インチであるところから来ているようです。
ちなみにエレキやアコギ用の弦も最後に数字がついているのですが、どれも1弦の太さでした。
テンションはノーマルテンションのみ
通常、クラシックギター用の弦はノーマルテンションとハイテンションが用意されていることが多く、メーカーによってはさらに多くのテンションを用意しています。
たとえばハナバッハには5種類ものテンションが用意されている弦があります:
一方、ヤマハの新製品の弦はノーマルテンションのみです。これはこの製品だけでなく、既存の製品であるNS110やS10もそうなのです:
いろいろなテンションを出していては採算が取れないと考えているのか、それともクラシックギターにはこのテンションだけで良いと考えているかはわかりません。
NS110やグランドコンサート S10との違いは?
気になるのはすでに発売されているNS110やグランドコンサートS10との違いです。
価格は現状最も高い
定価としては以下のような違いがあります:
製品名 | 価格(税込) |
NS110 | 1,430円 |
S10 | 1,870円 |
GSC28 | 1,760円 |
定価だけ見るとかなりS10に近い価格設定となっているようです。
ただ、実売価格を見ると定価に対してかなり値引きがあるNS110/S10に対し、GSC28は新製品ということもあるのか値引きがあまりありません。
今後の値動きにも注目が必要ですが、現状を見る限り価格面ではGSC28は最上位に位置すると思われます。
全体的に細いが低音弦のテンション感が強い
GSC28の弦の太さをNS110/S10と比べると以下のようになります:
製品名 | 1弦 | 2弦 | 3弦 | 4弦 | 5弦 | 6弦 |
NS110 | 0.72mm | 0.83mm | 1.03mm | 0.78mm | 0.92mm | 1.13mm |
S10 | 0.72mm | 0.83mm | 1.03mm | 0.742mm | 0.912mm | 1.125mm |
GSC28 | 0.71mm | 0.81mm | 1.02mm | 0.74mm | 0.89mm | 1.09mm |
太さだけ見るとGSC28はNS110やS10よりも細いです。
ただ、ヤマハによると「GSC28はNS110/S10に比べて低音弦のテンション感が強い」そうで、どうやら新しい芯線が使われていそうです。
また、「リッチなトーンと快適な弾き心地」とされています。
バラ弦売りはない?
NS110やS10はバラ弦売りがありましたが、今のところGSC28はバラ弦売りに関する情報はありません。
バラ弦売りをしないのかもしれません。
ヤマハにはぜひ頑張ってほしい
日本ではクラシックギターがそれなりに人気ですが、残念ながら日本メーカーの中でまともなクラシックギター弦を作っているのは現状ヤマハだけです。
そして、残念ながらヤマハは自社の最高級ギターであるグランドコンサートシリーズの上位モデルにヤマハ製の弦ではなくオーガスチンの弦を使っています。
今後GSC28がグランドコンサートシリーズの上位モデルに使われるといいですね。
そして、この記事を書いていて気づきましたが、各種弦の値上がりが激しい中でグランドコンサートS10は安い価格を保っていました:
価格面でもGSC28、そしてヤマハには頑張ってもらいたいです。