ドーガルのクラシックギター用の弦を全種類紹介!特徴や違い、評価についても解説

ドーガルのクラシックギター弦

日本には比較的最近入ってきた弦であるドーガル(Dogal)のクラシックギター用の弦をまとめてみました。日本ではディアマンテ(Diamante)とマエストラーレ(Maestrale)しか入ってきていませんが、他にもいろいろな製品をリリースしています。

以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています

第2次世界大戦後に弦の製造を始めたメーカー

「ドーガル」という名前はラテン語の”duca”に由来しており、侯爵とか君主とかいう意味があるそうです。

元々Brocco一家が1886年からイタリアのヴェニスで音楽に関する店や、楽器の取次などをしていたそうです。そして、第2次世界大戦後に世界的に弦が不足したことから、自分たちで製造することを始めたのだとか。

音としては伝統的な弦の音を模範とし、輝かしく力強いがメタリックでない音を目指しているそうです。

どちらかというとヴァイオリン系の楽器やマンドリン系用の弦メーカーとして知られていますが、ギターもクラシックギターだけでなく、アコギやエレキなど、幅広く弦を製造しています。

クラシックギター向けとしてはなかなか個性的な弦を出しており、唯一無二といった表現が正しいです。

ドーガルのクラシックギター用の弦 一覧

そんなドーガルが製造しているのは以下の弦です。

ディアマンテ (Diamante)

ドーガル ディアマンテ レギュラーテンション NR127B

おそらく日本で一番使われているドーガルのクラシックギター用弦ではないかと思います。ディアマンテはダイアモンドの意味です。

高音弦はナイロンにフロロカーボンを混ぜた弦、低音弦の芯線にはナイロンにフロロカーボンとケブラーを加えたものを使っているというなかなか面白い弦です。

テンションが低い弦としても知られており、ディアマンテのエクストラソフトといえば一番テンションが低い弦ではないかと思います。

テンションは5段階あります。

  • エクストラソフト: NR127
  • ソフト: NR127A
  • レギュラー: NR127B
  • ストロング: NR127C
  • エクストラストロング: NR127D

また、これらに加えて低音弦を少し研摩したDiamante Recordingシリーズもあります。

私も3種類使ってみましたが、メタリック感はなくむしろソフトな音色でありながらしっかりと鳴る良い弦でした。テンションが低くて弾きやすいところもうれしいところです。

マエストラーレ (Maestrale)

ドーガル ディアマンテ NR168Bのパッケージ

マエストラーレとはイタリアで北西から吹く風のことだそうで、フランス語ではミストラルと呼ばれるそうです。

この弦の特徴は何といっても高音弦で不透明の青色です。特殊な素材を使っているようで、一番近いものはプロアルテコンポジットの3弦です。

高音弦はとにかく音量が大きいのが特徴です。音量重視でいくならマエストラーレを選んで損はありません。しかしながら、ちょっと大味すぎるきらいもあります。この新素材の弦が気に入らない人のためにディアマンテの1弦も含まれているので、1弦だけでもディアマンテに変えると違和感が減るかもしれません。

テンションは3種類で、フラメンコ用もあります:

  • ソフト: NR168A
  • レギュラー: NR168B
  • ハイ: NR168C
  • フラメンコ ソフト: NR168FA
  • フラメンコ レギュラー :NR168FB

私も使ってみました:

ベネチアン ストリング(Venetian String)

ドーガルのベネチアンストリング

ここからが日本で売られていない製品です。

Venetian Stringはドーガルの中でもっとも普通の弦のようです。高音弦はナイロン、低音弦は普通の銀色の巻弦です。

メーカーは反応がよく、パワーがあり、音が伸び、寿命も長いとしています。

テンションは3種類です:

  • ソフト: NR88
  • レギュラー: NR88A
  • ストロング: NR88B

インフィニット (INFINITO)

ドーガルのインフィニット

INFINITOの意味は無限大だそうです。「6つの弦の間の無限の音と時間の空間」というのが製作者のモットーだそうで、名前はこれに基づいているそうです。

この弦のコンセプトは、4弦を低音の伴奏グループに入れるのではなく、メロディーを歌う弦として使えるような音の特徴を与えるというものだそうです。

また、爪で弾く奏法だけでなく、爪を使わない指頭奏法用の弦としても使えるそうです。

高音弦はディアマンテと同じ弦だそうですが、Strings by Mailによると低音弦の巻弦に変わった金属素材を使っています:

  • 4弦: アルミ
  • 5弦: チタン
  • 6弦: タングステン

これらの素材が低音弦の巻弦の中の素材なのかメッキ素材なのかわかりませんが、普通の弦は銅に銀メッキなのでなかなか珍しいです。

テンションは2種類です:

  • ソフト: NR158A
  • レギュラー: NR158B

Dogalive

ドーガルの低価格弦のようです。包装が紙なのですが、ベネチアでとれる藻から作られているのだとか。

テンションは1種類ですが、ボールエンドのものもあります:

  • レギュラー: D84
  • レギュラー(ボールエンド): D84P

特殊ギター用弦

普通の6弦ギター用以外の弦も製造されています。

  • Diamante Baroque: ディアマンテの10弦ギター用
  • Venetian String Baroque: Venetian Stringの10弦ギター用
  • Baritono: バリトンギター用弦
  • DB GUITAR: ダブルバスギター用弦?

個性的な弦が多いドーガル、はまればはまるかも

このようにドーガルはどちらかというと他の弦メーカーにはない特殊な弦を製造しています。

普通の弦だとどうもしっくりこない人にはぜひ一度試してほしい弦です。残念ながら日本ではあまり扱いがなく、メジャーあどころでは現代ギター社で扱っていますが、ディアマンテとマエストラーレだけでしかもディアマンテのエクストラソフトはありません…。

まずは手に入りやすいディアマンテのソフトから試すのがいいかと思います。

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