梅雨のシーズンがやってきて、どうもギターの音がこもりがちになっている気がします。
最近はずっとサバレス クリエイションカンティーガを使っているのですが、ちょっとおためしでオプティマのカーボン弦を試してみましたのでレビューです。
以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています
マンドリンで有名なドイツの弦メーカー
オプティマ(OPTIMA)はドイツの弦メーカーです。
日本ではマンドリン弦のメーカーとして有名で、昔はマキシマ(Maxima)という名前でした。
最近になってクラシックギター用の弦をリリースしており、その中にカーボン弦があります。
上の写真、ドイツの弦なので、2弦が”B”ではなく”H”であらわされています。
格安のカーボン弦、高い低音弦
このNo.6 Special Silverという弦はセットは定価では2,850、実売でも2,000円以上で売られています。
ちょっとお高めという印象ですが、高音弦と低音弦に分けると事情が変わります。
高音弦は3本で750円、低音弦は3本で2,100円という価格です。しかも、高音にはナイロン弦とカーボン弦があるのですが、どちらも同じ価格です。
このカーボン弦が3本で750円というのはほかに比べるとやたらと安いです。比較すると以下のようになります。
サバレス アリアンス | 1,276円 |
プロアルテ | 2,000円 |
ハナバッハ | 2,225円 |
ロイヤルクラシックス | 1,512円 |
オプティマ | 750円 |
どこのメーカーもカーボン弦にはプレミア価格をつけているのに、オプティマだけ格安です。
一方、低音弦の2,100円というのは少しお高めですね。
カーボンらしい細めの弦
早速張ってみました。上の写真は張ってあるサバレス ニュークリスタルのノーマルテンションと、新しく張るオプティマのナチュラルカーボン ミディアムテンションの比較です。
カーボンらしく、ナイロンに比べると細めの弦です。また、透明のニュークリスタルに比べるとやや白みがかっています。
こちらは3弦のアリアンスとの比較です。太さはあまり変わりません。この写真だとオプティマの方が白く見えますが、見た目もそれほど変わりません。
張っていての感想は、弦がしっかりしているという印象を受けました。しなやかに曲がるというよりは、細いけど強靭というイメージです。
アリアンスに比べるとキンキンしない、はっきり分離の良い音
ナイロン弦に比べるとやはり張りは強いです。しかしながら、スラーがやりづらいということはなくむしろニュークリスタルよりもやりやすい気がします。弦の表面が指に吸い付いてくる感じです。
音はカーボン弦らしく、はっきりとしていて分離の良い音がします。特に2,3弦はナイロン弦に比べるとぼやけないので弾いていて気持ちいいです。1弦は1弦だけ弾いているとちょっと金属的な音がする気もしますが、曲を弾いていると気になりません。また、弾いているとだんだん収まってきた気がします。
同じカーボン弦ですが、サバレスのアリアンスに比べると違いがあります。オプティマの方がやや柔らかいような。といっても、ナイロン弦に比べるとやはり柔らかい音は出しづらいです。
安定もナイロン弦に比べると速いです。ナイロン弦の場合はどんどん音が下がっていきますが、早く安定して曲が弾けるようになります。
今回は低音弦をサバレスのカンティーガにしましたが、意外と相性は悪くないです。カンティーガにはアリアンスとのセットもあるので、カーボン弦との相性も考えられて開発されているのでしょうか。
安いのに音が良い、カーボン弦のおためしにお勧め
他のメーカーに比べて格安なのでちょっと心配でしたが、音はまったく問題なく良いものでした。
これまでカーボン弦は高いからというので敬遠していた人にもお試しするのにお勧めです。梅雨の季節は湿気が多くて、ナイロン弦が湿気を吸って音が悪くなってしまいます。食わず嫌いせずに試してみてはどうでしょう?
低音弦も試してみたいのですが、ちょっと価格が。。。もう少し安くならないものか。。。
(追記): しばらくたっての感想を。張ってから2,3日で音がかなり柔らかくなりました。カーボンなのにキンキンしません。よくなるナイロン弦、とまでは言いませんが、カーボン弦とは思えない音です。これはいいかもしれません。