弦の評価: ハナバッハ シルバー200 ミディアムハイテンション (Hannabach Silver 200 Medium/High Tension Set900)

ハナバッハシルバー200の画像
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さまざまなクラシックギター用高級弦があるなかで、比較的昔から存在する高級弦がハナバッハのシルバー200です。長らく愛用されてきたものにはそれだけの理由があるのでしょう。というわけで、今回はハナバッハシルバー200のミディアムハイテンションをレビューします。

低音弦にハイグレードシルバーメッキを使用

このハナバッハ シルバー200が他と何が違うかというと、低音弦のメッキによりハイグレードなものを使用したところが違います。

日本の代理店であるロッコーマンの解説によると「銀の含有率が高い」そうです。

このため、耐久性が高く、長持ちするのだとか。

また、寿命が長くなるよう、弦の端が加工されているとのことです。おそらく、下の写真の紫色の部分がそれではないかと思われます。

私はその解説を読む前に張ってしまったので、反対側をブリッジ側にしてしまいましたが、この紫の部分をブリッジに使うのが正解っぽいですね。もうちょっと説明が欲しい。。。

高音弦はシルバースペシャルのハイテンションと同じ?

高音弦はテンションと太さから、シルバースペシャルのハイテンションと同じ弦のように思えます。低音弦のみが違うのでしょうね。

一方、低音弦はシルバースペシャルのハイテンションよりもテンションが高くなっています

シルバー200 ミディアムハイシルバースペシャル ミディアムシルバースペシャル ハイ
1弦7.5 kg7.0 kg7.5 kg
2弦6.2 kg6.0 kg6.2 kg
3弦6.7 kg6.5 kg6.7 kg
4弦7.8 kg7.5 kg7.8 kg
5弦8.0 kg7.3 kg7.6 kg
6弦8.0 kg7.5 kg7.8 kg

これでは、「ミディアムハイテンション」というテンション表記は正しくないのでは?

シルバー200には「ミディアムローテンション」と「ミディアムハイテンション」しかないので、あくまでこのシリーズ内でのテンション表記ということなのかもしれません。

ちなみに、「ミディアムロー」のほうは、シルバースペシャルのミディアムと高音弦が同じで、低音弦はミディアムよりも少しテンションが高いようです。

しっかりしたパワーが感じられる低音弦

早速張ってみました。見た目はいたって普通のクラシックギター弦ですが、なんとなく低音弦の銀色が強いような気がするのは、銀の含有率が高いというスペックから来る気のせいでしょうか。

低音弦はしっかりしたパワーが感じられます。楽器全体をしっかり振動させる力強さがあり、基音に近い成分を強く感じます。

それでいて、現代のギター弦に求められる金属感もしっかり感じられ、さすが高級弦だけのことはあると思いました。

寿命も長いとのことなので期待したいです。

丸いけど力強さがある高音弦

高音弦はいつものハナバッハの弦の音がします。

キンキンした音は全くせず、丸くて暖かい音が魅力的です。

それでいて小さくまとまるのではなく、力強く外に向かって音が出るのはさすがです。このため、3弦もほかのメーカーのナイロン弦に比べると不満が少ない気がします。

追記:低音弦の寿命は長かったです

3週間ほど使って低音弦の音がへばってきました。

普通の弦だと2週間なので、なかなかの長寿命です。

ちょっと高い弦ですが、それだけの価値はありそうです。

高級弦だけのことはある、普段使いにもここぞというときにも

ハナバッハシルバー200は、昔から愛用されてきた高級弦だけあって、なかなか魅力的なセットでした。

値段は多少高いものの、それだけの価値はあり、普段使いにも本番にも使える弦だと思います。

また、比較的どこのギター専門店でも売っていることが多い弦であり、バラ弦でも買えるところもうれしいですね。

やはり長く使われているものにはそれだけの価値がある、そんなことを感じさせてくれました。

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