クラシックギターを弾く右手の爪は非常に重要で、念入りなやすり掛けを行ってツルツルにしておく必要があります。爪と弦が接するのは主に爪の裏側なのですが紙やすりでは磨きにくいものです。そんな時は神ヤス!スポンジ布ヤスリがお勧めです。
ギタリストの爪に関する記事は以下のまとめを参照ください:
爪と弦が本当に触れ合うのは裏側
クラシックギターを弾く人が爪を磨いているとき、その姿を見ていると先端を必死に磨いている人が多いです。
でも、よく考えると、爪と弦が触れ合うのって先端ではなく爪の裏ではないでしょうか?
先端を磨くと結果的に裏のほんの一部が磨かれるかもしれませんが、爪の大部分は磨かれないままです。
紙やすりでは難しい裏側の研磨
クラシックギター弾きは普通、爪を磨くのに紙やすりを使うかと思います。
この紙やすり、爪の先端を磨くにはいいのですが、裏側を磨こうとするとどうも使いづらいです。
何しろ紙なのでへにゃへにゃしています。裏側を磨こうとすると指でやすりを支える必要がありますが、支えられるのはほんの一部で、裏側のほんの先端しか磨くことができません。
また、小さな爪を磨くにはどうもやりづらく、磨かれる場所が偏ることもしばしばです。
ネイルバッファは硬すぎて磨きづらい
裏側がやりづらいのはネイルサロンなどで使われるネイルバッファも同様です。
こちらの場合は逆に硬すぎて柔軟性がなく、磨きづらい。。。
どちらも平面を磨くための道具
この結果、十分に裏側を磨きたいのに磨けない、あるいは磨こうとすると手間と時間がかかる人も多いのではないでしょうか?
実はこれらの道具のどちらもどちらかというと平面を磨くための道具です。
ネイルバッファはご存知の通りネイルサロンでネイルペイントをやる前に爪の表面を磨くのに使われます。
紙やすりはプラモデルでも磨くために使われますが、曲面/曲線には使われず直線部分に使うための道具です。
爪を磨くためにこれらの道具が適しているとは言えません。
曲面を磨くにはスポンジ研磨材が最適
では、プラモデルで曲面を磨くにはどういう道具を使っているかというと、スポンジやすりというものを使っています。
正式名称はスポンジ研磨材です。このやすりは、簡単に言うとスポンジにやすりをくっつけたものです。
その中でも特にゴッドハンドの神ヤス!スポンジ布やすり(以下、神ヤス)がお勧めです。
布やすりなので耐久性が高い
この神ヤス、やすり部分が紙やすりではなく布やすりになっています。
ギターでよく使われる紙やすりは、紙に研摩のための研磨材を貼り付けたものです。
紙やすりは目詰まりを起こしやすく、また研磨剤がはがれやすいのが弱点で、このために耐久性が低いです。使っているうちに下の紙が見えてくることもよくあるのではないでしょうか?
これに対して布やすりは布に研摩粒が塗布された構造になっており、布の方が柔軟性が高く耐久性があるため、一般に紙やすりよりも長持ちします。目詰まりしたら水で流すことも可能です。
スポンジに張り付けられているので適度に柔らかく均一に接する
この丈夫な布やすりをスポンジに張り付けているところがポイントです。
柔軟性のあるスポンジなので、折り曲げても問題なく、細かい曲線にもフィットします。
まさに磨きづらい爪の裏をやるのにちょうどいいです。爪をこれで上から挟むようにして磨けば先端と裏の研磨が一発で終わります。
もう1つのポイントが曲げても均一に接するところです。
紙やすりだと指で押さえながらやすり掛けするとどうしても力が加わったところが主に削れてしまいます。雑にやすり掛けをすると実は爪の表面が逆に凸凹になってしまいます。
柔軟性のあるスポンジ研磨材なら面に対して均一にフィットするので、均一にやすり掛けできます。
カットも可能
用途に合わせてスポンジ部分をカットしても良いところも使いやすいです:
爪の裏は皮膚と接しているところが近いので作業場所が非常に狭いですが、こうやってカットしてやれば楽に入ります。
細かい10000番まである
ギター弾き用のやすりは普通に使われるやすりよりも細かい番手が好まれます。
神ヤスのラインナップは10000番まであり十分です。
なぜか1000番の次が4000番になっていて間がないのが残念ですが、プラモデル的にこれで問題ないということでしょうからいいのでしょう。
ギター用途には上記の高番手セットと1000番があれば良いのではないでしょうか。
残念ながら高番手はセットしかないようですが、研磨フィルムで試したところ高番手で磨くと音が変わります。ぜひ試すことをお勧めします。
タミヤの研磨スポンジシートもおすすめ
神ヤスも良いのですが、1000~4000の間がないのとちょっと値が張るのが気になるところです。
そんな人にはタミヤの研磨スポンジシートもおすすめです。
こちらはギター弾きがよく使う1000、1500,2000という番手がカバーされています。最高は3000までです。
布やすりではないようですが、安いのでこちらもありかと。
低い番手はこちらで、それ以上は神ヤスという手もあるかと思います。
用途に合った道具を使えば仕事がはかどる
どんな道具を使っても磨くことはできるものですが、用途に合ったものを使うと仕事がきれいにかつ早く終わるものです。
爪を磨いてもどうも磨ききった感じがしない方、より効率的にやりたい方、裏側をもっとちゃんと磨きたい方はぜひ一度試してみてはどうでしょうか。