クラシックギター弦は一般的に1セットで1,500円前後します。これを高いと見るか安いと見るかはさておき、できるだけ安いほうがいいというのは消費者の心理として皆一致するのではないでしょうか。PLAYTECH CGS クラシックギター弦は1セットで250円という、きちんとしたパッケージで売っている弦のなかでは最安クラスの弦です。
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以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています
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最安クラスのクラシックギター弦を試してみた
クラシックギター弦は、昔は1セット900円前後といったところでしたが、徐々に値上がりし、今ではだいたい1,500円~2,000円前後というのが一般的かと思います。
弦は消耗品なので、弾けば弾くほど交換頻度は上がり、ランニングコストが上がります。したがって、多く弾く人ほど安い弦のほうがありがたいです。
何か安い弦はないものかと思って探していたところ、見つけたのがPLAYTECH CGS クラシックギター弦でした。
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この弦、なんと1セットで250円という激安ぶりです。PLAYTECHというのはサウンドハウスの自社ブランドで、だからこそこの価格で売れるのでしょう。
これだけ安ければ弦の交換に罪悪感を覚えず、常に新しい弦を使えるのではないかと思い試してみました。
パッケージ時点から不安を感じる
パッケージはこんな感じです。
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ん?なぜクラシックギター弦のセットなのにピックがおまけについているんだ?
すでにこの時点で不安を覚えますが、せっかく買ったのでとりあえず先に進めます。
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6本ひとまとめに梱包されてはいますが、それぞれの弦の端に色がついており、弦の番号が識別しやすいようになっています。ここは好印象です。
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パッケージの裏には弦の太さ(ゲージ)が示されています。テンションについては書かれていませんでした。
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低音弦については意外と一般的な弦と変わりありませんでした。銀メッキされた巻き弦です。
ただ、高音弦の感触がえらくグニャングニャンな感じです。柔らかいというか張りがないというか。
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楽器に張ってみても、見た目的には割と普通に見えます。
音はまったくダメ
実際の音については…全くダメでした。
低音弦はぼやけた音で、芯が全くありません。張った当初から死に切った音がしています。
高音弦もまったく音に張りがなく、ぼやぼやでした。特に3弦などは楽器と呼べるかどうかも怪しいような音が出ます。
総じて、ここまでひどい弦は初めてでした。
なんというか、高音弦はとりあえずナイロンのなかでも一番安いナイロンをモノフィラメントにして延ばしただけで、低音弦もとりあえず安いマルチフィラメントに安い金属を巻き付けました、という感じです。
見た目は取り繕っても、音は騙せません。
やっぱり安い弦には安い理由がある
というわけで、1セット250円の弦はやはりダメダメでした。
安い弦にはやはり安いだけの理由があるということですね。
唯一よかったのは、やはり名のある弦メーカーはそれなりの企業努力をしていい音を実現しているということが分かった点でしょうか。
そして、高い値段にはそれだけの意味があるということもわかりました。
正直言って、このPLAYTECH CGS クラシックギター弦は、クラシックギターを愛する人にはまったくおすすめできません。まったく弾かない楽器にとりあえず張っておくというだけでも気が引けます。
安い弦ならFOEHNやハナバッハ500のほうが良いです。
安いからといってそれだけで飛びつかないよう、注意してください。
PLAYTECHには高級版のPLAYTECH Premium CGSもあるので、今度はそちらを試してみたいと思います。
追記:PLAYTECH Premium CGSを試しました