弦の評価: ドーガル ディアマンテ ソフト (Dogal Diamante Extra Soft NR127A)

4.0

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ドーガルディアマンテのレビュー第3弾。今回はソフトテンションです。日本で売っている最も低いテンションのディアマンテですが、エクストラソフトとはかなり違うのでしょうか?

以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています

https://cooksealphoto.com/%E5%BC%A6%E3%81%AE%E6%84%9F%E6%83%B3%E3%80%81%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81/

ディアマンテの中で2番目にテンションの低いセット

ディアマンテのソフトテンションはディアマンテシリーズの中で2番目にテンションの低いセットです。

テンションの高いほうから、

  • エクストラストロング
  • ストロング
  • レギュラー
  • ソフト
  • エクストラソフト

という5種類のラインナップになっています。残念ながら日本ではエクストラストロングとエクストラソフトが売っていません。

ディアマンテの特徴としては、

  • 高音弦: ナイロンにカーボンを加えたもの
  • 低音弦: ケブラー繊維を混合

といったところで、積極的に新素材を取り入れている印象です。

私が今まで使ったことのあるのはエクストラソフトとレギュラーです:

せっかくなのでそれぞれテンションがどれくらい違うか比べてみました。

Extra SoftSoftRegularStrongExtra Strong
1弦6.4kg6.6kg7kg7.3kg7.3kg
2弦 4.6kg4.8kg5kg5.2kg5.2kg
3弦 4.6kg4.8kg4.9kg5.1kg5.1kg
4弦 6.3kg6.5kg6.8kg7kg7.2kg
5弦 6kg6.2kg6.5kg6.7kg6.9kg
6弦 6kg6.2kg6.5kg6.7kg6.9kg
合計33.9kg35.1kg36.7kg38kg38.6kg

プロアルテのライトが合計36.2kg、ハナバッハのスーパーローが39.2kg なので、ディアマンテのレギュラーがプロアルテのライトと同等、エクストラストロングでもハナバッハのスーパーローより低いことになります。エクストラソフトの33.9kgはかなり強烈な値ですが、ソフトでもかなりテンションが低い部類に入ります。

この数字は弦メーカーが出しているもので、メーカー同士を比べるのは適切でないかもしれません。しかしながら、張ってみた実感としてはそれほど間違っていないかなと思います。

相変わらず細やかな気遣いがうれしい

パッケージを開けると低音弦はしっかり空気を遮断する袋に入っていて好感が持てます:

サバレスのカンティーガは特に何も保護されていないので。。。まあ、空気中の酸素程度では錆びない!という自信なのかもしれませんが。。。

この前に張っていたのがクリエイションカンティーガプレミアムのノーマルテンションだったこともあり、3弦が太く感じます。クリエイションカンティーガの3弦はフロロカーボンでかなり細いのに対し、ディアマンテはカーボンを混ぜたナイロンなのでこの違いが出ているのでしょう。

これだけ太いということは、素材としてもナイロンの比率が高いのでしょうか?

テンションは十分低い、けどエクストラソフトほどのインパクトはない

張って弾いてみた感想としてはテンションは低いです。難しい押さえのところが意外と弾けるぞ、という感じになります。そして右手も左手も同じ時間弾いても楽です。

しかしながら、エクストラソフトの衝撃のテンションの低さというものはありません。あれは弦をおさえるという感覚を変えてくれるような代物でした。。。

それに比べると普通の弦のテンションが弱いものといった感じです。

また、他のディマンテもそうでしたが、音程の落ち着きが速いです。他の弦なら2,3日は高音弦がだらだら下がり続けますが、この弦は張って割とすぐに落ち着きます。低音弦よりもむしろ安定が速い印象です。

高音弦は穏やかで音色の変化もつけやすい

カーボンを混ぜたナイロン弦である高音弦は穏やかで柔らかい音の弦という印象を受けました。

カーボン弦のサバレス アリアンスどころか、ニュークリスタルよりも穏やかな音がします。とはいえ、ナイロン弦に比べるとはっきりした音も出すことができます。

その一方でサバレスよりも音色の変化はつけやすいです。

テンションが弱いおかげか、ハイポジションの音がしっかり出ます。

低音弦も穏やか、でもしっかり弾くとしっかり出る

低音弦もやはり穏やかな印象を受けました。

4弦は割とスピード感のある音がしますが、5弦、6弦に行くにしたがって柔らかい音になります。

全然迫力のある音が出ないかというとそうでもなく、肉と爪の割合を変えると敏感に音が変わる印象です。

ちょっと高いけどおすすめ

ディアマンテは日本では2000円以上する高級弦です。

このため気軽におすすめはできませんが、個人的には良い弦だと思います。過去のディアマンテシリーズを試した限りでは寿命も悪くありません。特に致命的な欠点もありません。

日本でエクストラソフト/ストロングが手に入らないのは残念ですが、ソフトでも十分テンションは低いかと思います。

この勢いでストロングとエクストラストロングも試すかどうかは…今のところ未定です。ディアマンテはテンションが低いところに価値がある気もするけど興味はないことはない…。

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