クラシックギターのケースにはいろいろありますが、一番重くて持ち運びづらいのがウッドシェルのハードケースだというところは異論がないところかと思います。
私もこの重いタイプのケースを使っているのですが、どうにも持ち運びづらい。。。
そこで、後付で背負うことができるケースサドルとかケースポーターといわれる製品を試してみましたのでレビューと感想です。
クラシックギター用ケースについてはこちらの記事も参照ください:
どうにも重い桜井RF専用ギターケース
私が使っているギターは桜井正樹 Maestro-RFというギターです。
非常に音も良くて気にいっているのですが、唯一不満なのがケースです。上の記事でも書きましたが、ネックがレイズドフィンガーボードになっているがゆえに普通のケースだとネック部分が浮いてしまうのだそうです。
後から調べたらネックの部分にタオルとかを置くことで普通のケースでも使えたらしいのですが、せっかく買うのだからと楽器と一緒に専用ケースも買ってしまいました。
もちろん、専用ケースだけあってぴったりサイズの上に作りもしっかりしてていいのですが、何しろ重くて持ち運びづらい。。。
ケースの重さが4.5kgほどで楽器が1.5kgほどなので合計6㎏です。軽いケースだと2㎏ほどなので2倍ほど重いケースということになります。
さらに悪いことに、ストラップが1つしか付けられない片肩掛けタイプになります。これだと重さがもろに肩にかかってさらに重く感じます。
後付で両肩で背負うことができる製品があるらしい
そこでいろいろ調べたところ、ケースポーターとかケースサドルと呼ばれる、ハードケースに後からつけることでリュックのように背置くことができる製品があることがわかりました。
一番最初に見つかったのがロッコーマンのケースポーター CP-4 です:
リュックのようになった部分をケースにくくりつけることでケースを両肩で背負うことができるようになります。
しかしながら、いろいろなところを調べてもどうにも評判が悪いです。ベルトが切れたり緩んだりということが多いらしく不安が…。
さらに調べたところ、Kavaborgという海外メーカーが出しているケースサドルという製品がありました:
こちらはベルトもしっかりしているうえに背負う部分もクッションや風通しがよくなっており、良さそうでした。
というわけで、Kavaborgのケースサドルを購入です。
追記:第3の選択肢としてオルテガのBack Pack Strapが登場しました。ひもだけで構成されており、軽くて安いです。
しっかりした作り、安心できる固定感
購入したところ、こんな感じで届きました:
海外の製品を日本の代理店が輸入しているようです。直輸入じゃないのでサポートも期待できるかな?
裏側はこんな感じになってます:
こっちから見ると幅の狭いリュックといった趣です。厚めのクッションがあるうえにメッシュになっていて、暑い時でも熱がこもらないようになっています。下の方に大きく特許の番号が書いてあるところは残念ですが、背負ってるときは見えないからいいかな。
ギターが当たる表面はこんな感じです。シンプルです。
ギターをとめるロックはちょっと変わったものになってます。不用意に押されてギターが落下しないよう、ロックの付け根部分のへこんだボタンを押しながらでないと外れません。つけるときはワンタッチなので楽です。
ギターケースにはこんな感じでつけます。ロックは全部で3か所あります。ケースのへこみ部分と下部分をくくるベルト3本と、ケースの首部分をとめるベルト1本です。意外なほどしっかりと固定されます。
背負う側はこんな感じです。ケースにもよるかもしれませんが、下の方は覆われません。また、上の写真では目立ちませんが、ケースの細い首部分はCase Saddleがちょっとはみ出ます。肩の方が幅が広いのでしょうがないのでしょうが。。。ここが腿の後ろにあたります。
意外と重い
意外としっかりしているつくりのCase Saddleですが、逆に重さが気になりました。そこで、測定してみたところ、、、
ちょうど1kg!!
まさかこんなに重いとは思いませんでした。これまではケース4.5㎏だったのが、Case Saddleをつけると5.5kg…むしろ重く感じたらどうしようと思う重さです。
使用感は良好、明らかに軽く感じる
実際に使った感想としては、明らかに片肩かけよりも軽く感じます。
片方の肩だけにかけているとどうしてもずり落ちたりギターが傾いたりするのが気になるのですが、両肩だとそういうことがなく安定しています。これが軽い感覚につながっていると思われます。
また、背中に当たる部分のクッションがしっかりしており、肩だけでなく背中にも重さが分散して軽く感じていそうです。メッシュのおかげで蒸し暑い日でも汗がたまるということはありませんでした。
もう1つ良かったのは駅の改札です。片肩かけの時は改札などの狭いところを通るときはいちいちおろして手にもって体の前において通っていましたが、その必要がありません。これはかなり楽です。
以前アランフェスケースを使っていて、これも両肩で背負えたのですが、アランフェスケースと比べてもハードケース+Case Saddleのほうが軽く感じます。背負う部分がただのストラップじゃなく本格的なリュックのようになっているのが大きいのでしょう。アランフェスケースなどのもとから両肩で背負うケースにもあえてつけるのもありかもしれません。
このまま重いハードケースで頑張ろうと思わせてくれる商品
正直、重い桜井RF専用ケースを捨てて軽いケースに乗り換えようと思ったこともあるのですが、それなりに高かったのと、ぴったりのケース方が安心ということで踏み切れませんでした。
それが、ケースサドルでかなり快適に持ち運びできるようになったのでうれしいです。
唯一面倒なのはギターケースを開けるときにはケースサドルのロックを全部外さなくてはいけない点です。まあ、ロックを外すのもつけるのもそんなに難しくないので大きな欠点ではありません。
クラシックギターだけじゃなくアコギやエレキの人も持ち運びの重さに困っている人にはお勧めです。日本で手に入るかどうかわかりませんが、ベースやチェロ、ウクレレ用のCase Saddleもあるみたいです。
このCase Saddle、楽器ケース以外にも使えるんじゃないか?という気もします。
最後に、ラベルについていた謎のキャラクターです。なんか悪そうな顔した筋肉ムキムキのキャラクターがケースサドルでギターを運んでます…。