ギターをケースに入れる際、ギターがケースにピッタリと収まるのが理想です。しかしながら、多くの場合ケースはさまざまな楽器に適応できるよう大きめに作られており、楽器がケースの中で動くことも多いでしょう。グランドオープリーの「スペースパッド」はそんなギターとケースの隙間を埋めるために使うアクセサリです。
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クラシックギター用のケースをこちらの記事でいろいろと紹介しています:
ギターがケースの中で動くのはよろしくない
ギターがケースの中で動くのはあまりよろしくありません。
ケース内部は柔らかい素材でできているとはいえ、楽器がケースの中で動いてぶつかるのはできるだけ避けたいところ。
また、ギターを持ったり背負ったりしたときにバランスが崩れやすく、持ち運びの安定性が悪いのも難点です。
特にショートスケールや小さいボディのギターを使っている場合は隙間が大きく動きやすいのではないでしょうか。
私が使っているハウザーIII世も少しショートスケール(645mm)&トーレスタイプの小型ボディで、スーパーライトケースに入れると大きな隙間が空いてしまいます:
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小さいギターのケース対策についてはこちらの記事もご覧ください:
タオルは不格好&面倒
このため、一時期はケースとギターの間にタオルを詰めていました。
これでギターとケースの間の隙間が埋められ、ギターが動くかなくなるのですが、2つの問題があります。
1つ目は純粋に不格好という点。ぐしゃぐしゃに丸めたタオルが入っている様子はあまり見た目としてよいものではありません。
また、詰めるのが面倒というのも問題の1つです。
タオルの場合、ケースに固定されているわけではないため、後から隙間に入れる必要があります。
このためギターをケースにしまうときは、
- ケースからタオルを取り出す
- ケースにギターを入れる
- ギターとケースの間にタオルを入れる
という手順を踏まなくてはなりません。
簡単なようでいて、楽器をしまうときは、会場の撤収や次の生徒が待っているなど、意外と短時間で済ませなくてはならないことが多く、なんとかしたいと考えていました。
グランドオープリーの「スペースパッド(SPACE PAD)」で隙間を埋める
そこで見つけたのがグランドオープリー(Grand Oply)のスペースパッド(SPACE PAD)という製品です:
グランドオープリーはアコギのケースを販売しているメーカーで、アランフェスケースによく似た(同じ製造元?)ケースを販売しています。
そんなグランドオープリーが自社のケース向けにケースとギターの隙間を埋めるアクセサリとして販売しているのがスペースパッドです。
とはいえ、ただのベルクロ(マジックテープ)でケースに固定するクッションなので、グランドオープリー製以外の多くのケースに利用できます。
厚みのあるベルクロつきクッションが2つ
スペースパッドのパッケージはこんな感じです:
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大きさは90mm x 250 mm x 15mmです:
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パッケージを開けると、片面にベルクロがついたクッションが2つ出てきます:
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非常に軽く、これを取り付けて重くなったと感じる人はいないでしょう。
ギターの底部または肩部につける
スペースパッドをつけられる場所は2カ所です。
1つ目がギターの底部:
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ショートスケールのギターなど、ギターの長さが短い場合にはこちらにつけることになるでしょう。
もう1カ所はギターの肩部です:
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トーレスタイプのように小型のギターの場合はこちらにつけることになります。また、肩の上部にもクッションが広がるため、長さの補正についてもこちらにつければまかなえます。
私のハウザーIII世の場合は肩部につけてみました:
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ご覧の通り隙間がなくなり、ギターがケースの中で動かなくなりました。また、クッションは柔らかい素材ですので、しっかりとギターを守ってくれます。
スーパーライトケースのケースの内側はベルクロにくっつきやすいとはいえない素材でしたが、それなりにくっついてくれました。
出し入れの際にクッションがずれるということがなく、普通にギターをケースに入れる感覚で使えます。
ケースを買い換えなくてもスペースパッドで大丈夫
ギターを買い換えた際、場合によっては私のようにケースが大きすぎてギターがぶかぶかの状態になるかもしれません。
そんなときはケース自体を買い換えてもよいのですが、スペースパッドで隙間を埋めるという手もあります。
難点はタオルならもっと安く済むというところですが、ケースの中に固定できるのでこちらの方が利便性は上です。
ケースの防御力強化にもつながりますので、ぜひ試してみてください。