弦の評価: ロイヤルクラシックス ソナタ ライト(Royal Classics Sonata Light SL20)

ロイヤルクラシックス ソナタライト

久しぶりのロイヤルクラシックス製弦です。カタログの上位に来ていてメーカーとしても力が入っていると思われる、ソナタシリーズのライトをレビューします。透明度の高い高音弦とシンプルな銀メッキ巻き弦の、優しい柔らかい音が特徴の弦でした。

本場スペインの弦メーカー ロイヤルクラシックス

ロイヤルクラシックスは正直、日本ではあまりメジャーではないメーカーです。日本ではアウラくらいしかまともに扱っていないのではないでしょうか。

しかしながら、世界的にはそれなりに人気があるのようで、幅広いラインナップを持っています。

ピアノじゃなくてライト?そしてミディアムテンション?

今回レビューするソナタライトは、ソナタシリーズのミディアムテンションのものです。

上で紹介した記事でも書きましたが、ソナタシリーズには以下のラインナップがあります:

  • Sonata (SN10): ノーマルテンション
  • Sonata Light (SL10): ミディアムテンション
  • Sonata Forte (SF70): ハイテンション
  • Sonata ‘X’ Forte (SX80): エクストラハイテンション
  • Sonata Titanium(ST30): ノーマルテンションの高音弦がチタニウム弦

ハイテンションがフォルテだったらテンションが低いのはピアノだろ、と思うのですが、ピアノではなくライトです。ピアノだと音量が小さそうに感じてネガティブだからですかね?

さらに、呼称はローとかライトテンションではなくミディアムテンションです。SonataとSonata LightだとSonataのほうがテンションは高いので、Sonata Lightはライトテンションと呼んであげてもいいと思うのですけどね。

いろいろ不思議ですが、こういうものです。

透明度の高い高音弦と銀メッキ低音弦

それでは実際に張っていきたいと思います。

パッケージの裏はこんな感じ。高音弦が透明なナイロン、低音弦が銀メッキであることが書いてあります。

また、”Anti corrosion”と書いてあるので、錆防止のコーティングがされているようです。

特徴としては「ソナタライトは特別柔らかいタッチで微妙なニュアンスを目立たせることができる」と書いてあります。それじゃやっぱりローテンションなんじゃ…。

パッケージのなかはシンプル。モノクロ印刷の紙パッケージです。錆防止のコーティングがあるのでこれでも十分なのでしょうね。

3弦と6弦はこんな見た目。高音弦がかなり透明度が高いのがわかりますでしょうか?

ギターに張るとごく普通の見た目です。

柔らかくて優しい音のする高音弦

まずは高音弦から。その透明度の高い見た目の通り、雑味のない音がします。

また、テンションの低い弦らしく、柔らかく優しい音が特徴です。力を入れて思いっきり弾いても音量は出ないのですが、その分小音や中音量での表現は優れています。

ナイロン弦なのに意外と安定も速く、張って一晩おいたら練習には十分なほど安定しました。

ものすごくローテンションには感じませんが、確かにテンションは低く弾きやすいです。

意外と力強い低音弦

一方、低音弦は意外と力強い音がします。

確かにテンションは低めではありますが、しっかり弾いても追従する底力がある感じです。

金属音はまあまあ普通に出る感じで、スピード感重視と量感重視の間くらいでしょうか。

それほどテンションが低くは感じませんでしたが、高くはありません。

ギターの音をしっとり楽しむのにいい弦

ソナタライトは、力任せに音量や迫力を出すというよりは、丁寧に弾いてギターの音を楽しむのがいい弦のように感じました。

日本ではアウラで売っていますが、セットのほかに4弦が2本入った低音弦のみのセットもあり、お買い得です。

もっと使われてもいい弦のように思います。

プロアルテやオーガスチン、サバレスに飽きた方は一度使ってみてもいいかもしれません。

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