弦の評価: ハナバッハ エクスクルーシヴ MT(Hannabach Exclusive Medium Tension)

ハナバッハ エクスクルーシヴ

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500,600とレビューしてきたハナバッハシリーズも最後です。ハナバッハの最高級弦であるハナバッハエクスクルーシヴを試してみました。クラシックギターの弦の中でもかなりの高級弦であるこの製品、お値段以上のものなのでしょうか。

新素材を使った芯線の低音弦

このエクスクルーシヴの低音弦には新素材が使われています。

これにより音程の安定性とクリアな音質、長寿命が実現されているのだとか。

また、銀の含有率の高いメッキが使われており、弾いた感触がいいのだそうです。

新素材を使った弦というとプロアルテのダイナコアなどがありますが、やはり長寿命をうりにしています。

ただ、気になるのは以前は3倍の寿命とかいっていたのにそれがすっかり消えているところです。具体的な数字を出すとこのご時世まずいからでしょうか?

また、英語版のサイトを見ると、”with a much longer shelf life”とあります。shelf lifeは保存可能期間の意味だと思うのですが。。。弾いているときの寿命ではないのでしょうか?ただ、ドイツ語版のサイトをGoogle翻訳すると「そして非常に長い耐久性を兼ね備えています」とあるので、単に英語にしたときの間違えという可能性も。

高い弦なのでできれば3倍くらい長持ちしてくれると嬉しいのですけどね。

海外のサイトのバラ弦の値段を見るとセット弦の価格の8割くらいの価格が低音弦の価格になっているので、この低音弦こそがエクスクルーシヴの本質といっても過言ではなさそうです。

3弦がチタニウム弦、1,2弦がナイロン弦の高音弦

一方、高音弦は音がぼやけやすい3弦にチタニウム弦、キンキンしがちな1,2弦にはナイロン弦を使っています。

異なる素材の高音弦を組み合わせているものとしてはほかにサバレスのクリエイションカンティーガがありますが、クラシックギターの弦としては珍しいです。

また、ハナバッハエクスクルーシヴは最高に真円度の高い断面を持った弦を採用しているそうで、バラ弦で比べてもハナバッハのシルバースペシャルよりも高いです。特に素材については触れられていないので、真円度で選別した弦が使われているのかもしれません。

高級感あふれるパッケージ

高級弦だけあってパッケージからして高級感があふれています。

ハナバッハ エクスクルーシヴ

ハナバッハのロゴはエンボス加工になっています。箱もしっかりしていて輸送時に弦が傷まないようになっています。

中のエンベロープもこんな感じで高級感抜群。こんなにシックでおしゃれなものは見たことがありません。4,5,6弦は空気を遮断するパッケージには入っていませんでした。コーティングがされているから不要とかでしょうか?

なんだろう、高級なチョコレートのようなエンベロープです。下のは弦の特徴を説明した紙です。

わかりづらいですが、この通り3弦は紫色のチタニウム弦です。ぼけがちな3弦の音を改善する効果が期待されます。

とにかく「ピュア」な音がする

まだ張ったばかりなので感想は変わるかもしれませんがファーストインプレッションを。

まず思ったのはものすごく純粋な音がするということです。クラシックギターの弦というのは不良振動が起こるもので、それがノイズのようになります。それはそれで味だと思うのですが、このエクスクルーシヴの音は弦がきれいに振動しているなぁと思わせる音がします。

おそらく、高音弦の真円度が高いのと、低音弦も丁寧に作られているからなのでしょう。

決して派手ではない音なのですが、ギターの音が楽しめる弦のように思います。

寿命にも期待したいなぁ

音は素晴らしいことがわかったので後は寿命でしょうか。

寿命が普通の弦のせめて2倍、願わくば3倍持ってくれれば常用しても良い弦のように思います。

もしくは、普段はハナバッハ600を使っておいて、本番のときだけエクスクルーシヴというのもありかな?

なかなかこれを使ったというレビューがない弦ですが、値段にたがわない良い弦です。

(追記):確かに寿命は長かった

使い始めてから4週間ほど経ちますが、ちょっと4弦がへたってきたかな、という程度です。

普通の弦では2週間ほどでへたるのでかなり寿命は長い弦といえます。

しかも音は良いのでお勧めの弦です。値段は高いですが、それだけの価値はありそうです。

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