クラシックギターに限らず、ギター類やベースの弦交換は結構面倒な作業です。
そんな面倒な弦交換を高速に、素早く、楽にできる電動のペグワインダーを試してみました。ただし、専用品ではなく普通の電動ドリルとの組み合わせです。
実際に動かしている動画もアップロードしてみました。
以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています
弦交換は重労働
新しい弦の音の良さはギター弾きならだれでも知っているところですが、交換作業は意外と面倒です。
まず古い弦をはずし、必要であれば指板やフレットの掃除をし、そのあとで新しい弦をつけます。
付け外しの時には糸巻を何回も回す必要があります。例えばゴトーの糸巻は1:18とか1:21のギア比ですので、糸巻の軸部分を一周回すのにボタンを20回も回す必要があります。
調弦された状態では少なくとも2周くらいは糸巻部分に巻き付いているでしょうから、40回は回す計算になります。
左手の人差し指と親指で回すのが一般的かと思いますが、すべて交換し終えたころには結構指が疲れています。
(追記): そもそもなぜペグをたくさん回さなくていけないかは以下の記事を参照ください:
手動のペグワインダーで省エネ化
そんな悩みはみんな持っているようで、手動のペグワインダー(ストリングワインダー)が売られています。
例えばこんなやつです:
指で直接回すと半周ごとに持ち帰る必要がありますが、これなら連続回転できるのでかなり楽できます。
また、お値段も安く、気軽に導入できます。
さらに楽ができるけど高い専用電動ペグワインダー
もっと楽がしたいという人向けに電動のペグワインダーも売られています。
原理は単純で、手で回す代わりにモーターがペグを回してくれます。
しかしながら、単純な仕組みなのに地味に高いです。
数が出ないのでどうしても高くなるのでしょうね。
また、さらに高級なものでは、チューナーと一体型にすることにより、自動的にチューニングがあったところで弦をまく作業をとめてくれるものもあります。ローディーと呼ばれる商品ですが、さすがにこちらは高価です。
ただ、コユンババなどの変則調弦をプリセットできるなど、実際使ってみてその価値はあると感じました。
実際にローディーを使ってレビューしました:
電動ドリルと組み合わせれば、と思ったらもうありました
よく考えるとペグを回す作業はネジを回す作業とほぼ同じなのだから、電動ドリルと組み合わせればいいのでは!と思ったらすでにそんな商品がありました。
弦でも有名なダダリオ(D’Addario)のドリルビットアタッチメント(Drill Bit Peg Winder) PW-DBPW-01 です。
お値段は1000円くらいとリーズナブル。電動ドリル(電動ドライバー)が家にある方も多いでしょうから、これだけ買えば電動で弦の付け外しができてしまいます。
ペグにかませる面はこのようになっています。丸くて幅が広いほうがクラシックギター用、細いほうがエレキやアコギ用と思われます。
商品ページにはクラシックギターに関して特別述べられていませんでしたが、ちゃんと使えました。
素材は完全にプラスチックです。ペグボタンが傷つくのでは?とも思いますが、エレキやアコギのペグは金属製なのであまり気にしていないのでしょうか。。。貝やプラスチックでできているクラシックの場合は少し気になります。
電動ドリルにつけてみる
早速電動ドリルにつけてみました。つけたのはBosch(ボッシュ)のIXO5という電動ドリルです。
ちなみにこのIXO5、小さくてリチウムイオンバッテリー搭載で、USB充電できて、なかなか便利です。
普通に刺したらつきました:
アタッチメントのページにはどんな電動ドライバーにも使えるとありましたが、とりあえずIXO5には使えるようです。
まずは空回しの実験動画
実際に動かした動画がこちらです:
電動ドライバーなのですごい勢いで回ってあっという間に弦が付け外しされてしまうのかと思ったら、意外とゆっくり回ってくれます。
速すぎると弦を巻くときに巻きすぎて弦が切れるかと思いましたが、このスピードなら制御できそうです。
実際に弦を外してみた動画
実際に弦を外してみた動画がこちらです。
左手でドライバーを持ち、右手でスマホを持っているのでギターがぐらぐらしているところはご容赦ください。
気持ちよくスムーズに糸巻の軸が回って弦が緩んでいきます。これなら楽々弦が外せますし、つけるときも簡単です。
気になっていたボタン部分の傷ですが、意外とアタッチメントの形がボタンとマッチしていてぐらぐらしないため、大丈夫そうではあります。気になるのであれば100円ショップとかでシール式のフェルトとか買って張るのが良いかもしれません。
弦をつけている動画
一方、弦をつけるときはこんな感じです。こちらもギターを手で支えられてないのでぐらぐらしている点はご容赦ください。また、弦が外れてしまっているところもご容赦を。。。
思っていたより回転が速くないので、ある程度回して音を確かめ、ということを繰り返せば楽ができそうです。
さすがに適当に回しっぱなしにすると弦が切れそうですが。。。
電動ドリル(ドライバー)さえあればリーズナブルに省作業化可能
このダダリオのアタッチメントを使えば、電動ドリルさえ手元にあれば手軽に省作業化が可能です。
唯一気になるのは巻きすぎた時に弦が切れるところくらいでしょうか。ここは慣れるまでは試し試しやる必要がありそうです。
お金がある人や複数台楽器があって大変な人はは自動でチューニングまでしてくれる機器(ローディー2)を買うのがいいかもしれません。
そうでなくて、リーズナブルに楽したい人にはこのアタッチメントがお勧めです。