ナイロン、カーボン、チタニウム それぞれの弦の特徴について

ラベラ2001 Value Pakの1本の弦を取り出す

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クラシックギターの高音弦の材料にはいろいろなものがあります。この記事では高音弦の材料と長所と短所について説明していきたいと思います。

以下の記事で本ブログの弦の評価/レビュー/感想/情報記事をまとめています

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大きく分けて3種類の高音弦の材料

現代のクラシックギターの高音弦の材料は大きく分けて以下の2種類です:

  • ナイロン
  • フロロカーボン

19世紀から20世紀初頭にかけてはガット(羊腸)も使われていましたが、現代ではほとんど使われません。

そして、これらの材料を使って、高音弦には主に以下の3種類があります:

  1. ナイロン弦
  2. チタニウム弦
  3. カーボン弦

以下ではそれぞれの特徴について述べていきます。

ナイロン

おそらく現在クラシックギター用の高音弦としてもっとも広く使われているのがナイロンです。

ナイロンは石油を原料とする合成繊維で1935年にアメリカのデュポン社が開発しました。これをクラシックギターに初めて使ったのがオーガスチンという弦メーカーです。かの有名なセゴビアがこれを使ったので急速に広まりました。

今ではクラシックギター弦メーカーでナイロン弦の製品を取り扱っていないメーカーはありません

しいて言うならオーガスチンのリーガルレッドやリーガルブルーがいわゆるナイロン弦になるかと思います。

ナイロン弦の長所

ナイロン弦はいわゆるクラシックギターらしい音色がします。

  • 暖かい
  • ふくよか
  • 柔らかい

また、張りが弱く感じられ、ビブラートがかけやすいです。

ナイロン弦の短所

柔らかいとかふくよかという範囲を超えてぼやけた音に感じられる時があります。

特に3弦やハイポジションで顕著です。

また、水分を吸収しやすいという特性があり、湿度が高い日は音程が不安定になったりします。

チタニウム弦

チタニウム弦は金属のチタンからできているわけではありません。ナイロンに添加物をしたもので、紫色の見た目からチタニウム弦と呼ばれます(なぜ紫色がチタンなのかは謎ですが。。。)。

この添加物(添加剤)が何なのかは不明です。添加剤で変わるならほかにもいろいろな添加剤があっても良いものですが、なぜかこのチタニウム添加剤が広く使われています。

歴史的には比較的発売されたもので、カーボン弦よりも後になります。

メーカーとしてはロイヤルクラシックスが最初だったように思いますが、今ではダダリオ(プロアルテ)、ハナバッハといった大手メーカーも製品を持っています。一番有名なのは下記のプロアルテダイナコアかと思います。

チタニウム弦の長所

チタニウム弦はナイロン弦に比べて力強い音になります。

特にぼやけやすい3弦に使うと効果が大きいです。

また、音の余韻(サステイン)が長くビブラートもしやすいです。

チタニウム弦の短所

特に高音において音がキンキンすることがあります。

また、温度に対して調弦が敏感で狂いやすいです。

カーボン弦

カーボン弦はいわゆるカーボンではなく、フロロカーボンというプラスチックが原料です。

ぼけた音になりやすい3弦に使うのは昔から流行っていましたが、最近では1~3弦すべてカーボン弦にしているプロギタリストも多くみられます。

昔から有名なのはサバレスのアリアンスです。

カーボン弦の長所

輝かしい、遠達性のある、力強い音がします。

また、音程の安定性も良く、ナイロン系の弦よりも強いため耐久性も高いです。

カーボン弦の短所

音が細く神経質になります。金属的な音とも表現されます。特に楽器や奏者との相性が悪い時にこうなります。

張りが強く感じられてビブラートがかけづらく、音色の変化もつけづらいです。

また、フロロカーボンの繊維がささくれ立つことがあります。

その他の材料

有名なのはこの3種類ですが、他にも変わった原料を使っている弦もあります。

まず、アクイーラ(Aquila)というメーカーはエコな材料にこだわっており、サトウキビ由来のプラスチックや、バイオナイロンを使っています。

また、ドーガルはカーボンとナイロンのハイブリッド弦や特殊なポリマー弦を使っています。

同じ原料であっても同じ音ではない

では、同じ材料の弦で同じテンションならどこのメーカーでも同じ音がするのでしょうか?

実際にはそうでもありません。

最も異なるのは音程の良さです。高音弦は原料となる素材を押し出して円筒状に成形しますが、この時に円筒の形が狂うと音程が悪くなります。これを不良弦と言います。詳細は以下の記事を参照ください:

どうやって不良弦を防ぐかは各社ノウハウがあり、レーザーを使った検査や研磨といった方法が取られています。

また、音色も低音弦ほどではないですが各社で異なります。特にカーボン弦は特有の金属的な音を改善しようと各社工夫を凝らしています。

メーカーが違っても実は同じ弦ということも

高音弦に関しては、メーカーが違っても同じ弦である可能性があります。

高音弦を自社製造しているメーカーは少なく、他社が製造したものをそのまま使っていることがあるそうです。

詳細はこちらの記事を参照ください:

異なる材料の組み合わせもあり

ギターの弦を1~3弦で統一しなくてはいけないということはありません。

異なる材料の弦を使っても良いですし、異なるメーカーの弦を使っても良いです。

メーカー製の弦としてもサバレスがクリエイションカンティーガという製品で1,2弦がナイロン、3弦がカーボンという組み合わせを公式に製品化しています。

SAVAREZ サバレス ギター弦 クリエーションカンティーガ 510MR
SAVAREZ
“クリエイション・カンティーガ" は、ミュージシャンからのリクエストが多かった、「1、2弦ナイロン」、「3弦アリアンス」、「4~6弦カンティーガ」のセットです。

国産弦メーカーのフィガロのClearという高音弦セットも同様です。

1弦のみナイロンで2,3弦をカーボンにしているプロギタリストもいますし、自分のギターと弾き方、そして音の好みに合わせて無限の組み合わせがあります。

まずは上記の2つの弦を試してみると特徴がわかるかと思います。

材料を知ると弦選びが簡単になる

高音弦に関してはメーカーごとの違いよりも弦の材料の方がより音の違いを生みます。

このため、高音弦を選ぶときにはメーカーよりもまずは材料に注目するとわかりやすいかもしれません。

特に高音弦のぼやけた音に不満を持っている人はチタニウム弦やカーボン弦を試すと世界が変わるかと思います。

奥深い弦選びですが、どうぞ楽しんで弦を選んでください。沼にはまると抜け出せなくなります。。。

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