腰痛持ちである私はクラシックギターの足台を使う姿勢がつらいです。困っていろいろ試してきたのですが、椅子の高さが重要ということに気づきました。
高い椅子は体のひねりが大きくなる
椅子が高くなると、相対的にももの位置が下がります。すると、ギターはももに置いているので、ギターが下がることになります。
ギターの高さは椅子の高さにかかわらず同じ位置にしたいので、結果的に足台の高さを上げることになります。
足台の高さを上げると、右足と左足の高さの差が大きくなり、体のひねりが大きくなるという具合です。
ギターレストとかの支持具もあるけど
体のひねりを無くすための方法として、足台をやめるという方法があります。
エルゴプレイだとこんな感じ:
両脚は同じ高さにしたうえで、器具を使ってギターを持ち上げることで、体のひねりを小さくすることができます。
確かにその通りなのですが、足台の手軽さというものも捨てがたいです。ぱっとおいて足を載せるだけの足台に対し、ギターにくっつけて、高さを調整して、という支持具は手間がかかります。
また、小さく折りたためる足台に比べると大きいものが多く、持ち運びにも苦労します。上のエルゴプレイはその筆頭です。また、小さいものは安定性が低かったりします。
足台の欠点についていろいろ言われますが、なんだかんだ言って使われているのは良いところがあるからなんですよね。
以下の記事で支持具についてもまとめているので興味があれば参照ください:
マッサージ器具や整体もあるけど
腰痛をよくする方法としてマッサージ器具や整体もあります。
これらも効果はあって、私も骨盤名人を愛用しています:
本当によく効いて、腰痛をほとんど感じなくなっていたのですが、たくさん弾いたらやっぱり腰痛が出ました。
回復するための道具なので、回復量を上回る負荷がかかったらだめなのでしょう。
なので、マッサージ等も併用するとして、いかに腰への負荷を下げるかというところが重要といえます。
そうだ、椅子を低くしよう
ではどうすればいいか?足台の高さを高くすると体のひねりが大きくなるので、足台を低く保つのが良いです。そのためには椅子の高さを低くすればいいのです。
実はクラシックギターを弾くのに最適な高さの椅子は、ピアノ椅子や普通の食事や事務作業用の椅子より低いといわれています。
クラシックギター向けの椅子の高さは大体40㎝くらいが良いようです。これに対してピアノ椅子は45㎝以上となっています。
たった5cmでしょ?と思いますが、これが意外に差が大きいです。私も数㎝の差なら今のままでいいだろうと45cmくらいの椅子を使っていましたが、40cmの低いのに変えて世界が変わりました。5㎝の差なのに足台が1段下がり、腰への負荷が全然違います。
私が買ったのはこの安い椅子です:
こういう椅子はたいがい45㎝~の高さなのですが、この椅子は40cmという低い高さにできます。しかも、クラシックギター用の高い椅子を買うと1万円以上しますが、かなりお手軽です。
一番低くすると、商品画像よりも脚部分が広がります。
もちろん、パイプでささえているうえに、高さ調整もできて折りたためるものなので、ものすごい安定感は望めません。が、ギターを弾くのには十分な安定感です。
さらに低い38㎝のものもあるのでこっちならさらに低くて良さそうです。
どちらもクッション部分は本革ではなく合皮で、クッションがすごいいいわけではありません。が、十分です。
それほど高いものではないので、腰痛に悩んでいて現在40㎝よりも高い椅子を使っている方はぜひ一度使ってみることをお勧めします。
こだわるなら専用椅子やチェロ用の椅子もおすすめ
上で紹介したのは安い椅子なので、調整範囲が狭かったり、安定性も完ぺきではないところがあります。
そこにこだわるのであれば、クラシックギター専用椅子やチェロ用の椅子がおすすめです。
たとえば、現代ギターがクラシックギター専用の椅子を出しています:
どちらもお高いですが、しっかりしたつくりで安定感はあると思われます。現代ギター製なのでギターを弾く人に特化した設計になっていることも期待できます。
また、チェロもギターと同様ピアノに比べて低めの椅子が良いそうで、専用の椅子が売られています:
どちらも38.5㎝~46.5㎝の範囲で高さが調整でき、クラシックギターにもぴったりです。安いものに比べて無段階で高さが調整できるので自分の体格にぴったり合った高さに調整できます。
私はきたむら楽器(its a beautiful music)のIT-50-CELというチェロ用の椅子を購入しましたが、かなり満足度は高いです。こちらのレビュー記事を参照ください。
正しい高さの椅子を使って健康的なギター生活を
腰痛は一度やってしまうと癖になるうえ、ギターだけでなく日常生活にも支障をきたす可能性があります。
せっかく楽しいギターなので、長く続けるためにも弾きやすい椅子を導入してみてはいかがでしょうか?