新たに始めるクラシックギター関連CD/音源新譜情報です。主にAmazon Music Unlimitedに新登場したものを紹介していきます。
この記事で紹介している音源はすべてAmazon Music Unlimitedで聴き放題です。無料期間があるので気軽に始められます。また、単体での購入も可能です。
記事内には試聴用のリンクも張っていますので、曲の冒頭が無料で聴けます。
ティボー・ガルシア(Thibaut Garcia) BEST Prince of Guitar / ギター界の新星「テデスコを弾く」
映画「マチネの終わりに」にも出演したクラシックギター界の若き新鋭、ティボー・ガルシアのベストアルバムです。
“BEST”と銘打つだけあってこれまでの録音を集めたもののようです。といっても、まだ2枚しかアルバムを出していない中でのベストアルバムなのでマチネの終わりに需要を見込んだものでしょうか。。。サブタイトルに「Prince of Guitar / ギター界の新星「テデスコを弾く」」とあるのにテデスコの曲はほとんどないです。
それはともかく、今最も注目すべきギタリストの一人であるティボー・ガルシアの歌心が存分に楽しめます。個人的には大聖堂の3楽章が好きです。ひたすら速く弾くだけでなく、その中でしっかりと音楽を表現しています。
このアルバムはデジタル販売専用でCDでの販売はないそうです。
エドゥアルド・フェルナンデス(Eduardo Fernandez) Guitar
ギター界の大御所、エドゥアルド・フェルナンデスの「Guitar」と銘打ったアルバムです。
メルツの吟遊詩人詩人の調べに始まり、パガニーニ、ブローウェルの曲が収録されています。さらに、Chavez, Denisov, Rebayというあまり知らない作曲家の曲も収録されています。
フェルナンデスの音はまさに昔ながらのクラシックギターといった趣で、現代の若手ギタリストと比べて非常に安心感を覚えます。
林 祥太郎 Guitarra
CDとしては4月に発売されたようですが、Amazon Music Unlimitedで新たに配信が始まりました。
林祥太郎はアンドレス・セゴビア国際ギターコンクール第1位、イーストエンド国際ギターコンクール第1位など様々な賞を受賞したギタリストです。このアルバムはレコード芸術の特選版にも選ばれたそうです。
“Guitarra”のタイトル通りスペイン物を中心としたアルバムになっています。全体として非常に優しく透明感のある音であるように思い、癒されます。
ピエトロ・ロカット(Pietro Locatto Torroba) トロバ作品集
父親がギター製作家というピエトロ・ロカットのトロバ作品集です。福田進一がTwitterでお勧めしているアルバムです。
東京国際では、残念ながら5位だったが、この数年で最も感心した若者がイタリアのピエトロ・ロカット。技術だけではなく音楽と表現力が素晴らしい29才。父ルイジが弦楽器製作家、兄ジュゼッペはヴァイオリニストという音楽一家。父の楽器を使ったデビュー盤モレノ=トロバ作品集は素晴らしい音だ。 pic.twitter.com/teR8D57lz9
— 福田 進一 (@fukushinsanchan) December 9, 2019
トロバというととかくスペイン感を強調した演奏が多いですが、ロカットは繊細かつ音楽的に引いているように思います。これまでトロバは個人的には苦手だったのですが、印象が変わって少し好きになりました。
マーク・ホッジキン(Mark Hodgkin) Preludes
作曲家でありテレビ関連の音作りにかかわっているロンドンのマーク・ホッジキンの自作のプレリュード集です。
クラシックギターは13歳の時から弾いているそうで、作曲にはバッハ、カルレバーロ、アルベニス、タレガといった作曲家に影響を受けたそうです。
このプレリュード集はヴィラロボスの影響を受けて作曲したものだそうで、マーク・ホッジキンとして初のクラシックギターアルバムだそうです。確かにどことなく南米の風味を感させる曲集のように思います。