スマホの次に来るといわれていたスマートウォッチですが期待されたほどは普及していません。しかしながら、街中でApple Watchを付けている人は多く見かけますし、だんだんと人々の認知度も上がっているのではないでしょうか。ギターなどの楽器を演奏するという観点で、Apple Watchなどのスマートウォッチが役に立つのか調べたので解説します。
楽器演奏に使うならApple WatchかWear OSの2択
スマートウォッチといえばApple Watchのシェアが高く、すでに多くの人が使っています。
現在の最新版は、高級版のApple Watch Series 7と廉価版のApple Watch SEです。
楽器演奏の観点ではどちらでも変わらないので、価格などで好きな方を選べば良いと思います。
対するAndroid陣営からはWear OSを搭載したスマートウォッチが発売されています。
シェアの面からいうとApple Watchの足元にも及びませんが、Androidスマホを使っているならこちらの方が良いでしょう。
そのほかにもスマートウォッチやスマートバンドと呼ばれる製品が販売されていますが、アプリの追加ができなかったり種類が少なかったりするものが多く、楽器演奏に役立てるならこの2択だと思います。
Apple Watchやスマートウォッチの楽器演奏に役立つ機能やアプリ
それでは、実際にApple WatchやWear OSで使える、楽器演奏に役立つ機能やアプリを紹介します。
チューナーやメトロノームになる
Apple WatchやWear OSには、ギターなどの楽器用チューナーやメトロノームになるアプリが多数存在しています。
たとえば以下のようなアプリです:
使い方は簡単で、スマートウォッチでアプリを立ち上げるだけです。
iPhoneやAndroidスマホでチューナーやメトロノームを使うより、手元にある端末で利用できるのでより便利といえるでしょう。
また、メトロノームは振動でリズムを伝えることもでき、合奏や重奏でも確実にリズムを把握することができます。
録音やスマホ側での録音開始や録音音量(ゲイン)の調整ができる
Apple Watchにはボイスメモ機能が搭載されており、録音および再生が可能です。
さすがに音質には期待できないでしょうが、軽く録音するには便利でしょう。
また、iPhone側に高音質マイクを接続し、録音開始をApple Watchから制御したり、録音の音量(ゲイン)を調節できたりするアプリもあります。
iPhoneやAndroidに接続できる高音質マイクについてはこちらの記事を参照ください:
マイクを望ましい位置に設置すると必ずしもiPhoneが手元に来るとは限りませんが、Apple Watchを使えばマイクを好きな場所に設置した上で、楽器を構えたまま録音を自在に制御できるでしょう。
過去にはギター練習用スマートウォッチの発売計画も
残念ながら今のところスマートウォッチは楽器演奏を革命的に変えるものではないようです。
過去にはギター練習用のスマートウォッチ発売計画がありました。
「Wristruments」というデバイスで、ディスプレイに押さえるべきフレットを表示し、ギターの学習・演奏をサポートしてくれます。
残念ながらこのWristruments、クラウドファンディングで目標額に届かず、立ち消えとなったようです。
しかしながら、ギター演奏用に腕に譜面を表示するのは良いアイデアだと思いました。指板と譜面を交互に見るのは難しいですが、譜面が腕に表示されれば指板と近く、弾きやすいかもしれません。
残念ながら今のところスマートウォッチで楽譜を表示するアプリはないようです。さすがにディスプレイが小さくて実用的ではないですかね。
Apple Watchやスマートウォッチは現状楽器演奏にそれほど役立たない
色々と調べてみた結論は、現状Apple Watchやスマートウォッチはそれほど楽器演奏には役立たないというものです。
作曲になるともう少し役立つアプリがあるのですが、演奏という意味では残念ながらチューナーやメトロノーム、録音くらいにしか使えそうにありません。
ただ、スマートウォッチ自体は日常生活や運動面で活躍し、決して役に立たないデバイスではないです。
誰かが楽器演奏用にすごいアイデアを考えてアプリを作ってくれないかな、と願っています。