ギターは指を酷使する楽器であり、弾き続けていると結構疲れます。また、指だけではなく腕や肩、首にコリを感じる人も多いでしょう。そんなギター演奏の疲れのために最近はやりのマッサージガン「Rebive mini」を試してみたのでレビューしたいと思います。腱鞘炎にも効きそうです。
本サイトで紹介している腱鞘炎の体験談や予防/治療法、おすすめアイテムに関する記事は以下を参照ください。
筋膜リリースで疲れを癒やすマッサージガン
マッサージガンは一言で言うと、筋膜リリースによって疲れを癒やすためのマッサージ器具です。
筋膜とは筋肉などを包んでいる膜であり、大事な組織が傷つかないように存在しているものです。
最近の研究では、肩こりは筋肉ではなく筋膜の癒着が原因なのではないか、ともいわれ、NHKも肩こりは筋膜の癒着が原因であるという説を紹介しています。
この筋膜の癒着をはがすためのマッサージ器具がマッサージガンです。
手に持った形が拳銃のようなのでマッサージ「ガン」と呼ばれています。
私も多分に漏れず肩こりに悩んでおり、ギターの疲れにも効くのではないかという期待からマッサージガンを買ってみました。
マッサージガン「Rebive mini」を購入したのでレビュー
購入したのはMYTREXの「Rebive mini」というマッサージガンです。
さまざまなマッサージガンが存在する中、Rebive miniを選んだ理由はいくつかあります。
- 小さくて扱いやすい
- 日本のメーカーが販売していて保証面で安心が置けそう
- 価格が高すぎない
マッサージガンの中には欧米人向けのものもあり、結構大きくて重いものがありますが、このRebive miniはその名の通り小型軽量。手軽に扱えそうです。
小型で扱いやすい本体
こんな感じの箱で届きました。
中には収納バッグが入っています。
それを開けると本体とともにさまざまなアタッチメントが収納されています。アタッチメントについては後述します。
本体は本当に小さくて手荷物とこんな感じです。
重さは370gしかなく、長時間使っていても疲れません。
小さいのに本格的なマッサージ性能、「Rebive」との差は?
実はこのRebive miniには「Rebive」という大型バージョンがあります。
小さいということはマッサージ性能が劣るのではないか、と思うかもしれませんが、実はスペック的にはそれほど変わりません。
Rebive mini | Rebive | |
サイズ | 約137 × 85 × 48mm | 約186 ×147 × 60mm |
重さ | 370g | 680g |
ストロークの長さ | 7mm | 8mm |
1分間あたりの最大振動回数 | 3,000回 | 3,300回 |
定価 | 13,200円 | 21,780円 |
確かにRebiveの方がマッサージ性能が高いですが、その差は小さく、価格やサイズ、重さを考慮に入れると私はRebive miniの方が良いかな、と思いました。
実際にRebive miniを動作させたときの動画は以下です。
miniであってもかなり強力な振動であることがわかるかと思います。
動画では5段階ある振動の強さを徐々に強くしていますが、スマホのカメラが追いつかないくらいの速度で動いており、かなりマッサージ効果は高いです。
豊富なアタッチメントでさまざまな部位をマッサージ
Rebive miniには多彩なアタッチメントが付属し、それらを付け替えることで体のさまざまな部位をマッサージすることができます。
緩衝形
バネのようになった先端で優しくマッサージするアタッチメント。
肩こりに適しています。
U字形
腕の筋肉やアキレス腱などを挟み込んでマッサージすると気持ち良いです。
球形
太ももや背中、お尻などの大きな筋肉に適しています。
円柱形
手のひらや足の裏のツボを押すと気持ちいいです。
平形
ふくらはぎなど、さまざまな部位に使えます。
温熱アタッチメント(別売)
40度くらいの熱で温めながらほぐすアタッチメント。
別売りなのでまだ持っていませんが、気になります。
音が静かで使いながらテレビも見られる
このRebive miniは音が静かなところも特徴です。
音の大きさは約40dBで、これは図書館と同じくらいの音の大きさなのだとか。
実際、使いながら余裕でテレビを見ることができました。
ギターを使う筋肉にマッサージガンが効く!
このマッサージガン「Rebive mini」をギターを弾く筋肉に使ってみました。
ギターを弾くための筋肉とRebive miniは実に相性が良いです。
腕の筋肉
なぜ腕?と思うかもしれませんが、以下の記事で紹介したとおり実は指を動かす筋肉はほとんどが腕に存在しています。
このため、指を酷使したら腕をマッサージするのは理にかなっているのです。
マッサージガンの場合、上で紹介したU字形のアタッチメントを使います。
これ、思っていたよりずっと気持ちいいです。
筋肉の疲れが内側から癒やされる感じで、ただ振動するだけのマッサージ器とは全然違います。
気持ちよさ過ぎて、初日は使いすぎて揉み返しが起こってしまいました(笑)。
手のひら
手のひらには円柱型のものを使います。
これも気持ちよかったです。
手のひらにはたくさんのつぼがあるといわれていますが、それらがしっかり刺激され、体の他の部分にも良い影響があるかもしれませんね。
肩
ギターを弾く姿勢は人間の正しい姿勢からは外れたところにあり、肩こりが起こります。
もちろん、日頃の仕事などの疲れが肩に出る人も多いでしょう。
肩には緩衝形のアタッチメントを使います。
これも、普通のマッサージ器では肩の筋肉の表面しかマッサージされないのに対し、しっかりとした深いストロークで筋肉の奥の方をほぐしてくれる感じです。
肩こりを持っている人はギターを抜きにしてもおすすめします。
マッサージガン「Rebive mini」は腱鞘炎にも効果があるのか考察
非常に気持ちよくギターを弾くための筋肉を癒やしてくれるRebive miniですが、ギター弾きの悩みである腱鞘炎予防には効果があるでしょうか。
指を動かす筋肉をほぐせば腱鞘炎にも効果がありそう
私は以前腱鞘炎になり、ばね指を発症しました。
腱鞘炎になる一因としてはギターの弾きすぎによって疲れが出て、無理に指を動かすことがあります。
Rebive miniでしっかりとギターに関連する筋肉をほぐせば、指を軽い力で動かすことにつながり、腱鞘炎の予防にも役立ちそうです。
ハンドマッサージャーは併用が必要かも
私はこれまで腱鞘炎対策にはハンドマッサージャーを使っていました。
マッサージガンがあればハンドマッサージャーがいらないかというとそんなことはなく、併用が必要だと感じています。
マッサージガンは大きな筋肉をほぐすのに効果的です。たとえば腕(指を動かす筋肉)、肩などには絶大な効果を発揮し、ここはハンドマッサージャーは手を出せない領域といえます。
ただ、指や手の甲など、骨が多い場所に使うにはマッサージガンは大きく強すぎます。こういうところはハンドマッサージャーの方がいいと感じました。
このため、両方を併用するのが良いのかな、と思います。
シートマッサージャーとどちらを選ぶ?
マッサージガンに近い価格帯のマッサージ器としてシートマッサージャーというものがあります。
これは椅子において使うマッサージ器であり、私は以下のフジ医療器のマイリラの1つ前のものを持っています。
マッサージガンとシートマッサージャーを比べると、それぞれに得意分野が違うと感じました。
局所的なマッサージに強いマッサージガン
マッサージガンは局所的なマッサージに強いです。
腕、肩、首など、ピンポイントで凝っているところをマッサージするには最も適したマッサージ器具と言って良いでしょう。
一方、シートマッサージャーは狙った一点をマッサージするのは苦手で、どちらかというと広く浅くという使い方です。
また、腕のマッサージは一般的にシートマッサージャーではできません。
背中から肩全体ならシートマッサージャー
しかしながら、マッサージガンは自分でマッサージしたいところに当てなくてはいけないという欠点があります。
シートマッサージャーであればたとえば本を読みながらでもマッサージが受けられますが、マッサージガンでは難しいです(テレビを見たり音楽を聴いたりはできますが)。
また、背中から肩にかけてのように広い部分をマッサージするには手間がかかります。さらにいえば、よほど体が柔らかくないと背中から肩甲骨にかけてを自分でマッサージするのは難しいでしょう。
このため、シートマッサージャーとマッサージガンはそれぞれに得意分野が異なるものであり、それぞれを補完し合う関係にあるといえます。
どちらか一方を選べ、といわれたら私の場合はマッサージガンです。やはり、背中と肩以外の部分もマッサージできるのは大きいですし、かさばらずに導入しやすいのもメリットです。
ギターの疲れも仕事の疲れもマッサージガンで癒やそう
マッサージガンは実際に使ってみると思っていたよりもずっと気持ちよく、ギターの疲れをしっかり癒やしてくれるアイテムでした。
そして、日頃の仕事の疲れが肩や首に来ている人にもおすすめです。
大型のマッサージ器具を家に置くのが難しい人でも、マッサージガンならかんたんにしまえるのもうれしいポイントといえるでしょう。
ちなみにAmazonなどではさまざまなマッサージガンが販売されており、中にはかなり安いものも存在します。
Rebive miniが高いという人は安いマッサージガンを選ぶのも1つの手です。
ピッチャーにとって肩は消耗品といわれますが、ギター弾きにとっても指を動かす筋肉は消耗品といえるでしょう。
長くギターを楽しむためにも、マッサージガンでしっかりとケアしてはいかがでしょうか。