クラシックギターの弦というと、高音弦は透明から白色、低音弦は銀色というのが一般的かと思います。今回試す弦はその常識から離れた色となっています。果たしてどのような音がするのでしょうか。
以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています
さまざまな素材が使われるラベラのエリートシリーズ
クラシックギター向けにもさまざまな弦を販売していますが、そのなかでもエリートシリーズはさまざまな素材をラインナップしたシリーズです。
具体的には以下のようになっています。
型番 | 高音弦 | 低音弦 |
427 | クリアナイロン | 銀メッキ |
850 | ゴールドナイロン | ゴールドアロイ |
850B | ブラックナイロン | ゴールドアロイ |
900 | ゴールドナイロン | ゴールドアロイ(ポリッシュ) |
900B | ブラックナイロン | ゴールドアロイ(ポリッシュ) |
今回試すのは、ブラックナイロン&ゴールドアロイ(ポリッシュ)の900-Bです。
結構強烈な見た目
パッケージは空気を遮断するプラスチック素材です。見た目的にはクラシックギター弦とアコースティックギター弦の中間くらいのデザインでしょうか。
以前レビューしたラベラ・スイートワンと同じように、弦は1つの紙エンベロープにまとまっています。バラ弦売りがないパターンでしょうか。
エンベロープの中身がこちら。ブラックナイロンは、少し黒みがかった半透明くらいかと思いきや、がっつり真っ黒でした。低音弦もしっかり金色で、クラシックギター用弦とは思えない見た目です。
ラベラらしく、1つ1つの弦に弦番号を示すサイコロがついているのが好印象です。
普通の見た目の弦と並べてみたのがこちら。やっぱり独特です。
張ってみると、低音弦よりも高音弦の真っ黒な見た目に違和感を覚えます。
低音弦は研磨弦のため、非常に触り心地が滑らかです。
丸くて柔らかい音の低音弦
まず、金色の低音弦から。
普通のクラシックギター弦のような金属的な音がせず、丸くて柔らかい音が出ます。しっかりとした音ではあるのですが、主張が少なく、伴奏には非常に適した音質のように思います。
また、研磨弦のため、指と弦が擦れ合う音がほとんどしないです。右手左手ともに引っ掛かりが少なく、弾きやすいと感じる人も多いのではないでしょうか。
低音弦が研磨されている弦は一般に高価ですが、この900Bは割と安いので使いやすそうです。
テンション表記はありませんが、ノーマルよりもちょっと強めかな?という気がします。これは素材によるものかもしれません。
ふくよかによく鳴る高音弦
真っ黒な見た目の高音弦は、透明なナイロンのものよりもふくよかに鳴る気がします。
低音弦の丸さと相まって、なかなか癒される音質です。
ただ、ぼやけた音というわけではなく、しっかりと芯があります。
ブラックナイロンは最近はあまり人気がありませんが、意外といいのでは?と思わせてくれました。
張りはちょっと強めであると感じました。
丸く柔らかく、癒される音質を求める人におすすめ
今回試したラベラ・エリート 900Bは、低音、高音ともに柔らかい音質で、癒される音を求める人におすすめです。
また、低音の研磨弦の感触は、一度は試してほしい新感覚でした。