ギターリフト(GUITARLIFT)を買ったのでレビュー

4.5
ギターリフト(GUITARLIFT)の中身 ギター用品
記事内に広告が含まれています。

テヌートギターサポートを買ってある程度満足していたのですが、徐々に不満が出てきました。ちょうどボーナスセールで安くなっていたのでついにギターリフトを買ってみることに。評判通り完成度の高いギターサポートでした。

脚のしびれとすべるところが不満なテヌート

以前購入したテヌートギターサポートは腰にはよかったのですが、だんだんと不満が出てくるようになりました。

左足がしびれる

ギターを長時間弾いていると、だんだんとテヌートをのせている左足がしびれてきます

たぶん、左足の太ももにあたっている面積が狭くて、そこに力が集中し、血流を妨げているのだと思います。

腰は痛くないけど足がしびれるのはちょっと…。

ギターがすべる

テヌートが足と接する場所はナイロン製のベルトになっています。ズボンとの相性にもよるのかもしれませんが、これが滑ってしまいます。

左足の角度にもよるかもしれせんが、足が下向きの場合は確実に下に滑って行ってしまいます

このため、テヌートの下に滑り止めをひく必要があり、ちょっと面倒です。

調整がしづらい

テヌートギターサポートは吸盤をつける位置と、ベルトの張り具合でギターの角度や位置を調整できます。

しかしながら、弧を描いているギターの側面に対してテヌートを張り付ける位置は限られています。

また、ベルトの張り具合はギターの角度に影響するのですが、これが足とのフィット感とトレードオフなので、なんとも悩ましいです。

評判の高いギターリフトを購入

そんなわけで、ボーナスセールの次期でもあったので、安くなっていたギターリフトを購入しました。

安くなったといっても1万円以上はするんですけどね。。。足台やギターサポートに比べると高級品です。

今までにないギター支持具

ギターリフトはドイツ製のギター支持具で、ギターの裏板に張り付けるというところが新しいです(HPはこちら)。

裏板に吸盤でつけるので、スモールマンのようなアーチバックのギター以外は平面のため安定します。また、つける場所の範囲が広いので調整も自由自在です。

割と最近登場した新しい支持具ですが結構人気売り切れ続出のようです。

4つのサイズと2つの色展開

ギターリフトには4つのサイズと2つの色のバリエーションがあります。色はプレートが透明なもの(クリスタル)と、黒いもの(ブラック)の2種類です。

サイズは以下の4つです:

ビッグ

最も大きなサイズのものです。ドイツではこれが標準品だとか。

ミディアム

ドイツでは「レディーモデル」と呼ばれているビッグよりも少し小さなサイズのものです。日本では体格差からこれが標準として売られています。

プレートのサイズのほかに足が当たるラバークッションのサイズも少し小さいです。

ハーフ

ハーフといっても半分のサイズというわけではなく、ビッグの縦の大きさを小さくして、横も少し小さくしたものです。ミディアムに比べると横幅は大きく、縦は小さいです。

また、ラバークッションはミディアムよりも大きく、ほぼビッグと同じサイズです。

右足にギターを乗せて弾く人や、脚からあまりギターを離したくない人用だそうです。

スモール

ドイツではキッズプレートと呼ばれています。5歳~12歳の子供をターゲットにしていて、特にラバークッションのサイズが小さくなっています。また、吸盤のサイズも小さいそうです。

ドイツで5歳~12歳ということは、日本で体格が小さい人には合っているかもしれません。

ミディアムのクリスタルを購入して早速開封

ギターリフト(GUITARLIFT)の外箱

外箱はこんな感じです。バルク品のPC用キーボードの箱のようです。

ギターリフト(GUITARLIFT)の中身

内容はこんな感じで、本体、ギターの裏板に貼るためのシール、英語とドイツ語の説明書、吸盤をつけたり外したりするための六角レンチがついています。また、吸盤と太ももと接するところのラバーは最初から本体についていました。

ギターリフトのロゴが入った四角いのは何かと思ったらシールでした。ケースにでも貼れということですかね?

裏板に貼るためのシールはセラック塗装等の吸盤がつきにくい塗装用だそうです。が、接着剤が強力ではがすときに塗装もはがれるかもよ、と恐ろしいことが書いてあって、怖くて使っていません。

ギターリフト(GUITARLIFT)の説明書とチラシ

ドイツ語と英語の説明書だけではつらいだろうということでラーの日本語説明書がついています

さらに、なぜかギターリフトを買ったのにギターリフトのチラシが入っていました(左側)。下の方に交換用の吸盤やラバークッションの宣伝があるのでそのためでしょうか?

ギターリフト(GUITARLIFT)のサイズを楽譜と比べたところ

ちなみに、ミディアムのサイズ感はこんな感じです。普通の楽譜に比べて少し縦が長くて、少し横幅が短い感じ。これなら楽譜を持ち運ぶカバンに入れて持ち歩くことが可能です。

ちなみに、上で紹介したギターリフトのホームページでは、ケースにギターリフトを吸盤で張り付けて持ち運んでいる写真が紹介されています。確かに、最近のかっこいいギターケースは表面がつるつるだったりするので、そういうのもありかもしれません。

ギターにしっかり貼り付く

ギターリフト(GUITARLIFT)をつけて裏から見たところ

実際にギターにつけて裏から見たのが上の写真です。吸盤は4か所あってそれぞれがしっかり貼り付きます。

これまでのギター支持具はギターの横板につけていたため、吸盤が4つあってもそれぞれが近い距離にあり、安定しませんでした。ギターリフトは4つの吸盤が離れた位置にあるため全体が安定している感じがします

吸盤をギターに貼り付ける位置を変えられるほか、吸盤の位置自体も変えることができます。4つの吸盤の位置を独立に変えられるので、まさに無限大の調整幅です。

ギターリフト(GUITARLIFT)をつけて表から見たところ

表から見るとこんな感じです。確かに、ギターが浮いているように見えるかもしれません。

ギターリフトをつけるとギタースタンドに乗らないかと思いましたが、まったく問題なく乗りました。

ギターリフト(GUITARLIFT)をつけて横から見たところ

横から見たのがこちら。ギターリフトのプレートは思ったよりもぶ厚くてしっかりしています。力を入れると少しだけたわみますが、下敷きのようにぺらぺらと曲がるということはまったくありません。

思ったよりも安定した使い心地

早速使ってみた感想は、思っていたよりもずっと安定している、です。

足に乗せたギターリフトを表から見たところ

まず、上でも書きましたが、プレートが結構分厚くてたわみづらいというところが安定感に寄与しています。きしんだりゆがんだりということが全くなく、ギターと一体になっているような使い心地です。

クリアクリスタルを前から見ると、確かにギターが浮いているように見えるかもしれません。ギターリフト自体は存在感がありますが、ギターにつけて構えた時に目立たないのはうれしいです。

脚にのせたギターリフトを裏から見たところ

また、足と接するラバークッションが太ももの上でずれづらいというのもうれしいです。テヌートやダイナレットはこの点が弱かったのですが、ラバークッションが太ももをホールドしているような使い心地で安定感があります。ちょうどギターを斜めに持った時に太ももにがっちり食いつく感じです。

テヌートで起こったような足のしびれは今のところ全くなく、快適です。

悪い点ももちろん

良いところばかりではなく、もちろん悪い点もあります。

大きくて持ち運びしづらい

やはりこれが一番のデメリットかと思います。

しっかりとしたぶ厚いプレートであるがゆえに安定感もあるのですが、同時に持ち運ぶにはそれなりの入れ物が必要です。

また、吸盤をつけた状態だと意外と厚みもあります。かといって毎回六角レンチで外すのも面倒です。

上で書いたようにメーカーのHPにはケースに張り付けて持ち運ぶ写真がありますが、傷がついたり割れたりといったところが心配ではあります。

プレートの部分を伸縮式にするとか折り畳み式にするとか考えられますが、どうしてもこの安定感を失うことになりそうなので、これは仕方ないと考えるしかありません。

ギターから外すときがちょっと面倒

逆に悪い点もとして、まず、吸盤が面倒であるということが挙げられます。

4つの吸盤がしっかり簡単にギターに貼り付きます。これはこれでいいのですが、ギターからギターリフトを外すときに、1つはずし、2つはずし、と4つ目を外すと1つ目がまた貼り付いてしまっています。つまり、4つ目を外そうとしてギターリフトが傾くと、外してあった吸盤がまたくっついているのです。

幸い5つ目か6つ目を外すとギターリフトは取れるのですが、ちょっと面倒です。

まあ、これは吸盤が簡単にくっついてとれづらいということの表れでもあるので、一概に批判はできませんが。。。

また、左手でギターを持ちながら1つずつ右手で吸盤を外す作業というのも意外と面倒です。外れた拍子にギターリフトがギターにあたりそうでちょっと怖いです。

調整に自由度がありすぎる

ギターに張り付ける自由度がありすぎるというのもうれしい悩みです。これまでの支持具は制限がある中でベストを見つければいいのである意味楽だったのですが、今度は自由がありすぎて迷います。

なんとなくいい感じ、は簡単なのですが、ここからベストまで追い込むのに時間がかかりそうです。これも調整し甲斐があっていいことでもあるのですが。。。

価格が高い

価格が高いというのも欠点の1つかと思います。

普通の支持具は高くても5000円程度ですが、これは定価で15000円と3倍します。

しかも、見た目はプラスチックの板と吸盤という、悪い意味で価格を感じさせない素材。。。

実際に使ってみると価値がわかるのですが、高く感じる感は否めません。

多少難はあるが、支持具としてはベスト

欠点も書きましたが、クラシックギターの支持具として考えた時には安定感や自由度など間違いなくベストです。これを買っておけば間違いない気がします。

一方、価格や持ち運びの点で二の足を踏む場合もあるかと思います。が、少なくとも私がこれまで試した中ではベストであり、プロも使っている信頼性の高い支持具であることは確かです。

ネット通販でも購入可能です:

追記: 吸盤がリニューアルされたので交換してみました。

(追記) 新製品として高級版と廉価版が登場しました

(追記):廉価版ギターリフトといえるKoyunbaba(コユンババ)ギター支持具を入手したので比較レビューしました。

(追記)新型の「ONE FOR ALL」が発売されました:

タイトルとURLをコピーしました