魔法のつめけずり(松本金型)をレビュー ギター弾きに適した爪やすりなのか?

松本金型の魔法のつめけずりのパッケージ ギター用品
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以前紹介した松本金型の魔法のつめけずりを実際に買ってみたので感想を書きたいと思います。爪やすりには人一倍こだわりのあるギター弾きから見たこの製品の特長や使いどころも書いていきます。

爪に負担をかけず、深爪にもならない

この魔法のつめけずりの特徴は「切らない」爪切りを名乗っているところです。

爪の長さを整えるのに一般に使われるのは挟んで切るタイプの爪切りですが、挟んでから切るまでに爪をゆがませてしまい、どうしても爪に負担がかかってしまいます

また、切りづらい足の爪の端などは追い込みすぎると深爪になって血が出たりしてしまうことも

この魔法のつめけずりはやすりで削っていくことで爪を短くする道具です。やすりなので爪に負担をかけることもなく、独特の形状のおかげで深爪になることもありません

また、普通の爪やすりだと削ったかすが散らばるためゴミ箱や新聞紙などの上で削る必要がありますが、魔法のつめけずりは爪の削りかすが本体に収納されます。これも地味にうれしいところです。

松本金型の魔法のつめけずりおよび爪王の紹介については以下の記事を参照ください:

実際に買ってみた

この魔法のつめけずりがクラシックギター弾きが爪を整えるのに役に立つのか気になり、実際に買ってみました。

こちらがパッケージです。

ラメが入ってキラキラしています。今回はオレンジを買いましたが、ブルーや黒色もあります。黒は「爪王」という製品です。

非常に細かい穴が開いている刃

メインの刃はこんな感じです。この魔法のつめけずりの特徴として、削りかすが外に出ずに中に収納されるというものがありますが、パッと見た感じはまったく穴が開いているように見えず、なぜ中に入るのかわかりません。

光に透かして見るとこんな感じで細かい穴が開いているのがわかります。削った爪のかすはここから中に収納されるようです。

SEP処理とは

パッケージに「SEP処理」とありますが、これはスーパー・エッチング・ポリッシュ処理の略だそうです。

金属は加工するとどうしても表面が荒くなったり「バリ」とよばれる削りかすが残ったりします。

特にやすりの場合は表面が滑らかでないとだめですし、削りかすが残っているとそこで削ったものが傷ついたりします。

SEP処理を行うとそのようなものを溶かして表面を滑らかにできるそうです。

刃は緩いカーブを描いている

写真で見ると刃はまっすぐに見えますが、実際には緩いカーブを描いています。

このため、爪を削るときに角度の調整がしやすく、かつ削った面がまっすぐではなく丸くなります。普通の爪やすりはまっすぐなので、削ったあとはまっすぐになりかつ角がとがってしまいますが、そういうところがないのはいいところです。

また、このカーブのおかげで角度を調整すると深爪になる前に皮膚が刃や本体に当たり、深爪を防ぐ効果もありそうです。

深い溝があるトリミング刃で削り残しや足の爪の端も削りやすい

魔法のつめけずりにはメインの刃の裏にトリミング刃と呼ばれるものがあります。

このトリミング刃、メインの刃よりも番手が細かくて滑らかになるのかと思ったらそういうものではありませんでしえた。

メインの刃に比べてカーブがきつく、溝が深い構造になっています。

このため、この溝を爪を削り残してしまったところや足の爪の端に差し込むことで用意に削り落とすことができるというもののようです。上の写真は私のギターのために伸ばしている爪をあてたところですが、結構溝が深いのがわかるかと思います。

もちろん、こちらも削ったかすは本体に収納されます。

削りかすをかき出す棒付き、水洗いもできる

爪の削りかすは本体に収納されるわけですが、どうやって捨てるかというと本体の底部が取れるようになっておりそこから排出します。

単純なキャップになっているのかと思ったら、爪の削りかすをかき出すための棒もついています。これで固まってしまったかすを取り出すようです。

また、本体は水洗い可能になっていますので、気軽に水流でかすを飛ばすこともできます。

キャップ付きで持ち運びも安心

やすりをカバンの中に入れておくと、他のものを削ってしまったりやすり自体がなまってしまいそうですが、この魔法のつめけずりにはキャップがついています。

キャップをつけると小型のペンみたいになります。どこかに引っ掛けることも可能です。

爪やすりというと薄型のものが多く、どこかに入り込んでしまったり折れてしまったりしますが、この形状なら安心です。

魔法のつめやすりで爪を削った感想

それでは気になる実際にこの魔法のつめやすりで爪を削った感想です。

クラシックギタリストの右手の爪を整えるには荒く短い

まず、クラシックギター弾きが弦を弾く右手の爪についてです。私としては爪を整えるにはちょっと使いづらいという印象を受けました

一番気になったのはやすりがちょっと荒いという点です。形を微妙の整えたいときにゆっくり動かすと時々爪にやすりが引っかかってしまいます。ひっかかるとそこに凹凸ができてしまいます。もう少し番手が細かいものだったらいいのですが、爪の形状を追い込むには荒い気がします。

また、右手の爪を整えるときには弦が爪を抜けていくときを想定して爪の長い範囲を削りたいのですが、やすりの長さが短い上に両端が出っ張っており、長い範囲を削るのが難しいです。

右手の爪の形を大まかに整えるのには向いている

ただ、伸びすぎた爪を大まかに形を整えるのには向いています。

しっかりと削れるうえに削りかすがほとんど出ないため、ごみ箱や新聞紙の上で削らないといけないという意識を持つ必要がなく、楽に削れます

また、凹状になっている刃を使うと爪の裏を削りやすく、丸い形にもしやすいです。

これ一本で右手の爪を整えるのには使えませんが、これと普通の爪やすりを組み合わせると快適にできるかもしれません。

左手や足の爪を切るのには最適

クラシックギター弾きの右手は特殊なので、一般の人にも当てはまる左手と足の爪についてです。

左手や足の爪を削るのには最適な爪やすりだと思いました。

クラシックギター弾きも左手の爪は結構短く切ります。そうしないと爪がフレットに当たったりするためです。詳細は下記の記事を参照ください:

爪切りだと深爪しすぎたり、浅すぎたり、長さを追い込むのが難しいですが、爪やすりなら簡単です。さらに魔法のつめけずりの場合は凹状の形状のおかげでさらに深爪になりづらく、気軽に追い込むことができます

さらに魔法のつめけずりが効果を発揮するのが足の爪です。誰しも足の爪は切りづらいものかと思います。特に足の爪の端などは硬い上に皮膚に巻き込まれていることも多く、切らないと痛いのに切りづらいという厄介なものです。

ここに魔法のつめけずりのトリミング刃が効果を発揮します。深い溝がある形状が足の爪の端の皮膚に巻き込まれているようなところにも入り込みしっかりと削ってくれます

また、爪切りだと切った後がとがってそこが皮膚に当たって痛かったりしますが、魔法のつめけずりの場合は断面が滑らかになるので痛くありません

爪王と魔法のつめけずりを比較すると色以外の差はない

魔法のつめけずりはちょっと見た目がかわいすぎる感がありますが、そう感じる男性には黒色でシックな「爪王」という選択肢があります。

全然見た目が違うので差があるのかと思いきや、パッケージ裏のスペックを比較してみると差はないようです:

上の製品ロゴとバーコードが違うだけであとは同じです。爪の削りかすを捨てるときのキャップに棒がついているかどうかが違うように見えますが、どうも古いロットは棒がついていないようで、魔法のつめけずりも昔のパッケージ裏は爪王と同じになっています。

クラシックギター用というよりは普段使い用の爪削りとして素晴らしい

このように、クラシックギター向きかといわれるとそうでもない感もありますが、普段普通に使う爪削りとしてはかなり良い製品と思いました。

特に足の爪の端が切りづらいと感じている方には一度使ってほしいです。もちろん、クラシックギター弾きにも左手の爪をしっかり削るのには向いていますし、右手の爪の形を大まかに決めるのにも使えます。

うれしいところは安いところで、日本製にもかかわらずリーズナブルな価格設定になっています。一度試しても損はない製品化と思います。

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