ギターのチューニングを安定させる潤滑剤 「ダダリオ ルブリキット(Lubrikit Friction Remover PW-LBK-01)」を試す

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ナットにダダリオのルブリキットを塗布する ギター用品
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ギター演奏に欠かせない弦にとって良い音を出すにはスムーズな振動が必須です。特にサドルとナットは常に弦が触れている部分であり、抵抗が大きいとチューニングが安定しません。そんなサドルとナットの潤滑剤と販売されているダダリオの「ダダリオ ルブリキット(Lubrikit Friction Remover PW-LBK-01)」を試してみました。サドルとナット以外に糸巻き(ペグ)にも使えて便利です。

さまざまなメリットがあるサドルやナットへの注油

サドルやナットに注油をするというのはあまり一般的なメンテナンスではありませんが、実はさまざまなメリットがあります。

チューニングがやりやすく、かつ安定しやすくなる

ナットやサドルの抵抗が大きいとチューニングがやりづらくなります。

私も実際に経験したのですが、特にナットの溝の抵抗が大きい場合、ペグを回しても音程がそれに追随せず、ある程度回したら一気に音程が変わるということが起きます。場合によっては演奏中に突然音程が変わるということ起きるでしょう。

このためナットやサドルに弦が当たる部分の摩擦は少ないほうがチューニングがしやすく、かつチューニングが安定しやすいです。

サステインが長くなるなど音質が向上する

ナットやサドルは弦の振動を支える重要なパーツであり、ここに変な抵抗があると弦がうまく振動できません。

振動が妨げられるとサステインが短くなったり、変な雑音が鳴ったりします

ナットやサドルが弦にあたる面はなめらかであるほうが音質にとっては理想的です。

ナットやサドルが長持ちする

ナットやサドルは弦の摩擦で徐々に削れていく消耗品です。

ある程度削れたら交換が必要ですが、交換費用は以外と高額です。

アウラによるとこの記事を書いている時点でナットの作成は12,000円から、サドルの作成は6,000円からとなっています(いずれも参考価格)。クロサワ楽器はいずれも16,500円からです。

ナットやサドルが削れる原因は摩擦ですので、注油によって摩擦を減らせば長持ちします。

弦が切れづらくなる

ナットやサドルが削れた結果、鋭角面ができると弦が切れやすくなります

摩擦を減らして削れづらくすれば弦の寿命も延ばせるでしょう。

ナットやサドルに注油するためのギターのチューニングを安定させる潤滑剤 「ダダリオ ルブリキット(Lubrikit Friction Remover PW-LBK-01)」を試す

そんなナットやサドルに注油するためのメンテナンスグッズが、「ダダリオ ルブリキット(Lubrikit Friction Remover PW-LBK-01)」です。

シリンジに入ったグリスと2本の小さなグリスで構成

この製品はこのような筒に入っています:

説明がこのラベルの裏にあるのですが、ちょっと見づらいです:

私はサウンドハウスで購入したのですが、サウンドハウスのラベルが邪魔でさらに見づらい状態に。

筒のなかにはシリンジに入ったグリスと、グリスを塗るための小さいブラシが2種類入っています:

ブラシはかなり小さく、ナットの溝にも塗りやすいです。

かなり粘度の高いグリス、ブラシが使いやすい

グリスはかなり粘度が高く、シリンジからグリスを押し出すにはそれなりに力がいります。

これくらい押し出してもグリスが垂れないほど粘度が高いです:

このグリスをブラシの先に取り、まずはナットに塗っていきます。さすがセットになっているブラシだけあり、ブラシの大きさがナットの溝にしっかりあっていて塗りやすいです:

サドルは大きいほうのブラシを使いました:

どちらも非常に簡単です。

糸巻きのグリスアップにも使える

このグリスはサドルやナットだけでなく、糸巻きにも使えるとラベル裏の説明書きにありました。

確かにこの粘度の高いグリスは糸巻きに合っていそうですし、付属ブラシを使うと歯車の細かいところまで塗りやすいそうです。

ただ、歯車に使うとブラシが汚れてしまいそうなのでこのルブリキットの2つ目を買ったら1つ目のブラシを歯車用に使おうかと思います。

糸巻きが回しやすくなったような

ナットとサドルのグリスアップをした結果、なんとなく糸巻きのつまみが回しやすくなった気がします

糸巻きを回す際はナットやサドルの抵抗がかかるでしょうから、それが減れば回しやすくなるのでしょう。

抵抗が減っているということはサドルやナットと弦の摩擦が減り、これらの寿命が延びている、と信じたいです。

また、微妙にペグを回した際の音程の追随性が向上したと感じています。弦とナットやサドルの抵抗が少なくなったことにより、糸巻きの動きに弦が引っかからずについてくるようになったのでしょうね。

チューニングの安定性についてはもし気づくことがあれば追記したいと思います。

1回買えばしばらく使えるので持っておいて良いメンテナンスグッズ

ダダリオのルブリキットは、値段の割にシリンジに少ししかグリスが入っていないので高いと感じるかもしれません。

しかしながら、ナットやサドル、糸巻きに使う量はわずかなので、一度買うとかなり長期間使えるかと思います。

また、ナットやサドルを交換する費用を考えると、これらの寿命を延ばすことで逆にお得といえるかもしれません。

ギターのチューニングが安定しないと困っている方はもちろん、音質向上効果もありますのでぜひ試してみてください。

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