木でできている楽器であるギターは水にぬらすのはご法度です。しかしながら、軽くて持ち運びやすいセミハードケースは完全防水とは言えず、ハードケースであっても開ける際に水が入ることを考えるとあまり濡らしたくありません。現代ギターのNEW あめよけくんとアリアから発売されたARC-AGレインカバーは手軽に雨からケースを守ることができます。
クラシックギター用ケースについてはこちらの記事も参照ください:
NEW 雨よけくんは安心感が高そう、だけどすぐに破れるらしい
クラシックギター用の雨よけグッズとしてメジャーなのは現代ギターから出ているNEW 雨よけくんかと思います。
名前が昭和の趣なのはさておき、ギターのレインコートといった趣の製品で、ギターにビニールをかぶせてチャックで蓋をします。
上はセミハードケース系用のものですが、ハードケース用のものも出ています:
この雨よけくん、確かに雨を防ぐにはいいのですが、破れやすいというのが評判です。原因は背負うためのストラップを通すための穴です。個々の穴を開閉するのですが、ビニールを縫製してあるだけの製品なのでここが破れやすいのだとか。
ARC-AGはギターのシャンプーハット
一方、新しく発売されたARC-AGはギターのシャンプーハットといった趣に製品です。
以下の写真を見ていただければ一目瞭然かと:
つまり、かぶせた後にゴムでケースに固定する構造です。これならストラップを端から取り出せるので開閉するところがない上に、縫製も最低限で良いので、破れにくかもしれません。
表側はこんな感じです。ちょっとしっかりと張っていないのでしわしわですが、もう少し張ればまともになるかと。中に入れているのは以下の記事で紹介しているスーパーライトケースですが、簡単に取り付けられました:
ギグバッグ用とあるけどクラシックギターケースも行ける、エレキ用も
パッケージはこんな感じです。ほんのり昭和の香りがします。価格は定価1,000円とNEW 雨よけくんの半額です。
パッケージ裏はこんな感じです。昭和の香りが強くなりました。ARC-AGのAGはアコースティックギターの略のようで、他にエレキギター用のARC-EG、エレキベース用のARG-EBがあります。
ギグバッグ用とありますが、上の写真でも載せたとおり、スーパーライトケースもしっかり入ります。同じようなセミハードケースであれば収納可能かと思われます。
中身は非常に軽いです。
ポーチ内蔵の面白い構造
このレインカバー、上のようにポーチに小さく収めることができます。ということはポーチを持ち運ばないといけないのかと思いきや。。。
なんとポーチがレインカバーにくっついています(写真の上端がポーチ部分)。使用時は内側に折りたたまれる構造です。これならポーチを無くすこともなく持ち運ぶことができます。内側に折りたたまれるので濡れる心配もありません。
取っ手はチャックで取り出し可能
常に背負っているわけにはいかないので時々手で持ちたいところですが、そのための持ち手も露出させることができます:
持ち手の部分はチャックになっていて、そこからちょうど持ち手が取り出せます。開けるとここから雨が入りますし、シャンプーハット形状で守られない背中部分は露出するので、土砂降りの時は基本は背負うことになるかと思います。
安心感はNEW 雨よけくん、お手軽さはARC-AGか
どちらの方がいいかというとなかなか難しいところです。
前面が覆われるという意味では雨に対する安心感はNEW 雨よけくんのほうが高いかと思います。
一方、つける構造やポーチを考えるとARC-AGの方がお手軽です。かなり小さくたためますのでケースのポケットに常備しておくことも可能かと思います。
私は最近のゲリラ豪雨に備えてARC-AGをケースのポケットに常備しようかと思います。雨に降られないのが一番ですが、大事な楽器を守るためにも備えあれば患いなしではないでしょうか。
(追記):現代ギターからもほぼ同じようなレインカバーが発売されました。こちらは口のところがゴムではなく紐で締め付けるタイプのようです。