クラシックギターの演奏でよく使われる足台には大きく分けて、大型で重いものと小型で軽いものがあります。演奏には前者が使いやすいのですが、持ち運びには後者の方が便利です。そんななか、大きいのに軽い足台であるアリアのAFT-100を見つけたので試してみました。感想としては不安定で使いづらいというのが正直なところです。
当ブログのクラシックギター用の足台や支持具の記事は以下のまとめ記事を参照ください:
天板が25cmで310gのAFT-100
AFT-100はアルミ製の足台です。
特徴は天板が大きいのに軽い点。天板に25cmの長さがあるのに310gという軽さ。
たとえば持ち運びようとして人気があるキクタニのGF-7は210gと軽いのですが、天板の長さは19.3cmしかありません。横幅も8.5cmしかなく足を乗せたとに不安定さを感じます。
現代ギターのウルトラライトギター足台「GGFS-1」も220gで19.2cmx8.3cmです。
その点、AFT-100は25cmx9cmと大きく、足をしっかりと乗せられます。
それでいて重さは310gしかなく、スチール製で大型の足台であるオオハシのFT-2A(670g)の半分以下です。
これは家でも外出先でも使える足台として使えるのでは?と重い、実際にAFT-100を購入してみました。
使っていて不安定に感じるAFT-100
実際に購入して使った感想は、非常に不安定という残念なものです。
作りが悪い
その原因の1つが作りの悪さです。以下のように足の部分が固定部分からぐらぐらと横に揺れます。
私が普段使っているOHASHIのFT-3はまったくそんなことはありません。
アルミが薄くてたわむ
また、上から力をかけるとアルミがたわむようです。
単にたわむだけならまだ良いのですが、ギシギシという音も気になります。
私はキクタニのアルミ製足台であるGF-7も使っていますが、こんなことはありません。
おそらくAFT-100は大型ボディを保ちながら軽さを実現するためにできるだけ素材を削ったのでしょうね。
天板が滑る
さらに、天板がつるつるなので靴下で使うと滑ります。
スチール製のしっかりとした足台はゴムなどの滑り止めがありますが、AFT-100はアルミに塗装しただけで、かつ滑り止めの凹凸がなめらかすぎて役に立ちません。
靴を履いていたり裸足だったりなら良いかもしれませんが、室内での練習は靴下をはくことが多いのではないでしょうか。
二兎追うものは一兎をも得ず
結論としては、二兎追うものは一兎をも得ずと感じました。
やはり安定感を求めるならスチール製のしっかりとした足台が、持ち運びの便利さを求めるならアルミ製の小さい足台がおすすめです。
このブログにしては珍しくおすすめしない製品の紹介となりましたが、安物買いの銭失いとならないよう注意してください。