電子楽譜を使っていてつらいのが譜めくり。紙の楽譜なら譜面台の許す限り何枚でも並べられますが、iPad Pro 12.9インチを使っても2枚の表示が限界であり、譜めくりが欠かせません。しかしながら、世の中で売られている譜めくりデバイスはどれも大きくて高い…。そんななか見つけた「SKY TURNER ST-1BT」は手のひらサイズで安い、今までになかった画期的なデバイスです。
電子楽譜の始め方を含め、本サイトの電子楽譜に関する記事は以下でまとめています:
大きくて高い従来の譜めくりデバイス
楽器を演奏する方々の間で電子楽譜が広まっていますが、譜めくりデバイスに悩まされた方も多いのではないでしょうか。
譜面を進める/戻るだけで2ボタン必要な上に、足で押さなくてはならないのでそれなりに大きなサイズのものばかり売られています。
さらにニッチなデバイスだけに価格が高いのも買う側に取っては悩みの種です。
画期的な1ボタン式譜めくりデバイス「SKY TURNER ST-1BT」
そんななか見つけて画期的だと感じたのが「SKY TURNER ST-1BT」です。
見つけて即注文したのですが、海外からの配送だったので時間がかかり、ようやく手元に届きました。
使用感をレビューしていきたいと思います。
ちなみにAmazonではいろいろなブランドがST-1BTを販売していますが、私が買ったのはこちらです:
手のひらサイズ&33gの超軽量デバイス
SKY TURNER ST-1BTのサイズ感はこんな感じです:
手のひらサイズ、というか手のひらよりもかなり小さく、持ち運びが苦になりません。
重さは実測で33gでした:
1つのボタンと小型バッテリー、Bluetooth通信チップくらいしかないのでこの重さが実現できたのでしょう。
横から見るとボタンはそれなりに高さがあります:
足で踏んだときのフィードバックを重視したのでしょう。AirTurn PED Proは何もフィードバックがなく、わかりづらいので…。
しかしながら、ギターケースの弦入れに余裕で入りそうですし、手荷物としても問題ないサイズです。
側面にはUSB-Cの充電ポートと電源ボタンがあります:
裏には使い方の解説動画(英語)へのリンクがあるQRコードが貼り付けられています:
付属品はUSBケーブルと説明書のみと至ってシンプル。説明書は英語と中国語のみですが、機能がシンプルなので英語で全く問題ありません:
Bluetoothのペアリングも電源を入れるとすぐにペアリングモードになり、iPadから簡単に接続できました:
Piascoreでも動作する1ボタンオペレーション
このST-1BTをiPad Pro 12.9インチ(第3世代)に接続し、Piascoreで譜めくりをしてみました:
ST-1BTは、ボタンを押す回数や長さで以下の表のように動作が変わります:
ボタン操作 | Piascoreの動作 |
1回押し | 1枚進む |
2回押し | 1枚戻る |
長押し | 連続して進む |
2回押しの2回目を長押し | 連続して戻る |
普段使っている分にはおそらく1回押しがメインでしょうが、戻る動作や複数枚めくりも対応しているので、これ1つで譜めくり動作がすべてまかなえそうです。
ちなみに1回押しと2回押しは逆にできますし、ほかにタッチパネルのフリック動作をエミュレートするモードも用意されています。
また、上の動画にあるとおり、反応も悪くありません。
SKY TURNER ST-1BTの不満点
なかなかいい感じの譜めくりデバイスですが、不満点もあります。
ボタンを押す音が大きい
一番の不満点がボタンを押したときの音です。
以下の動画のように「カチッ」という大きくて響く音がします:
楽器とともに使うものなんだからもっと静かにしてほしいのですが、安さと押したときのフィードバックを重視したのでしょうか…。
エレキギターや管楽器、ピアノなど音が大きい楽器であれば問題なさそうですが、楽器によっては気になりそうです。
ちなみに私はAirTurn PED proという譜めくりデバイスも使っていますがこちらは可動部が一切なく、譜めくりのために踏んでも全くの無音で使えます:
(今のところ)中国からの直送しかない
ST-1BTはさまざまなブランドがAmazonで販売していますが、今のところAmazonからの発送で販売されているものはなく、すべて中国からの直送のようです。
とはいえ、表示されているお届け日よりも早く届くこともあり、私の場合10日ほどでつきました。
ただ、故障したときのサポートは期待できないでしょう。
安いものなので割り切って使うしかなさそうですが、新しいのを手に入れるのにも時間がかかるため、コンサートや発表会などの本番で使うなら予備を用意しておいたほうがよいかもしれません。
安くて小さい電子楽譜用譜めくりデバイスを探しているならおすすめ
不満点もありますが、このサイズと価格で売られている譜めくりデバイスはほかにありません。
電子楽譜用の譜めくりデバイスが欲しいけど、大きさと値段がネックと考えていた方はぜひ試してみてください。