各ギター弦メーカーには廉価版ラインがありますが、最大手メーカーのひとつであるダダリオにもあります。それがスチューデントクラシックスと呼ばれるシリーズです。果たしてプロアルテの品質はこの弦でも保たれているのでしょうか。
以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています:
初心者だけでなくプロでも使える廉価版
このスチューデントクラシックス、日本ではスチューデントクラシックスという名前になっていますが、ダダリオの公式HPでは”Student Nylon”とか”Classics”とか”Classic Nylon”とかいろいろな書かれかたがされており、どれが正解なのかよくわかりません。
プロアルテ(EJ45)の選別で弾かれたやつなのかな?とも思いましたが、太さやテンションを見る限りそういうわけでもなく、専用に作られているようです:
テンション | EJ27N | EJ45 | EJ43 |
1弦 | 15.3 kg | 16.23 kg | 15.65 kg |
2弦 | 11.6 kg | 12.04 kg | 11.67 kg |
3弦 | 12.1 kg | 11.88 kg | 11.53 kg |
4弦 | 15.6 kg | 15.62 kg | 14.10 kg |
5弦 | 15.0 kg | 15.89 kg | 13.82 kg |
6弦 | 14.0 kg | 14.19 kg | 13.04 kg |
テンションを見る限り、ノーマルテンションとされていますが、プロアルテのノーマルテンションよりもライトテンション(EJ43)に近い張力のようです。
弦番号のラベルがついておらず色で見分ける
プロアルテの弦といえば親切に1つ1つ弦番号のラベルがついているのが特徴です。
が、このEJ27Nにはコスト削減のためかラベルがついていません。その代わり、各弦に色がついており、それで見分ける仕組みです。
たとえば5弦はREDなので、
これが5弦とわかります。なのですが、5弦以外はどうもわかりづらく、ちょっといまいちでした。まあ、太さで分かるのでいいのですが。アクイーラなんかは潔くなんの指標もないですし。
柔らかく暖かい音質が特徴
このスチューデントクラシックスシリーズの特徴は柔らかく暖かい音質です。
ダダリオのクラシックギター弦には以下のようなチャートがあり、輝かしい音(BRIGHT)から甘く柔らかい音(MELLOW)まで各弦の音の特徴が示されています:
Folk Nylonはフォークギター用のナイロン弦なので特殊なものとすると、スチューデントクラシックスシリーズは最も甘く柔らかい音がするシリーズであることがわかります。
実際張ってみると確かに音が柔らかいです。が、ちょと私にはぼんやりしすぎていていまいちだったかな。。。
安い弦や甘く柔らかい音の弦を探している人におすすめ
このスチューデントクラシックスシリーズはプロアルテに比べるとあまり知られていない気がします。
しかしながら、ダダリオのしっかりとした品質で作られた良い弦であり、かつ安いのがうれしいところです。音も甘く柔らかく、昔ながらのナイロン弦の音が好きな人にははまるのではないでしょうか。
ちなみに価格は普通のプロアルテが定価3,200円なのに対して定価2,000円とかなり安く実売ベースでは1,000円を切ります。大手弦メーカーの中ではかなりリーズナブルな弦ですので、一度試してみてはいかがでしょうか。