クラシックギターの弦というと外国産がほとんどで、日本のものはほとんどありません。その中で頑張っているメーカーがフィガロです。これまで低音弦だけしか製造していませんでしたが、ついに高音弦も発売されました。
1弦と2弦がナイロン、3弦がカーボン
このフィガロの高音弦は1弦と2弦がナイロン、3弦がカーボンという構成になっています。
サバレスのクリエイションカンティーガと同じ構成ですね。
クラシックギターの3弦は太くてぼやけた音が出やすいため、3弦だけカーボン弦にしたものと思われます:
ただし、
この3弦はフロロカーボン特有のキンキンした音を排し4弦から3弦の音のつながり、3弦から2弦への音のつながりがスムーズになるよう調整いたしました。
FIGAROのHPより
とうたわれており、キンキンした音のカーボン弦ではないと思われます。
テンション設定はなく1種類のみのようです。
1弦に施された「工夫」が気になる
そして、1弦は、
1弦は少し音が出やすいように工夫を凝らしており演奏時の苦労を軽減する事が期待されます。
FIGAROのHPより
とうたわれており、この「工夫」が気になります。
素直に考えるならテンションの高さでしょうか?1弦だけテンションを落としているのかもしれません。
低音弦とセットで買うと3,600円
このフィガロの高音弦、高音弦の価格(税抜)は以下のようになっています:
- 1弦: 300円
- 2弦: 300円
- 3弦: 500円
- 1弦~3弦セット: 1,000円
こういっては何ですが、高音弦のセットだけで普通のクラシックギターの弦1セットが買えてしまうような価格です。そして、ショップで買ったときの割引もないようです。
フィガロの低音弦は1本1,000円、セットで3,000円なので、合計で4,000円となります。
高音弦セットと低音弦セットを同時にフィガロのHPで買うと400円割引となり3,600円となります。
3,600円は高いのか?
3,600円という値段は高いのでしょうか?
アウラのHPでのフィガロ弦の紹介では、
スタンダードな弦の3倍の時間張替えの必要がないと感じられる。
アウラのHPより柴田 杏里氏のコメント
というプロギタリストからのコメントがあります。
これが本当だとすると、3,600 ÷ 3 = 1,200円ということで普通の弦1セット分の値段となります。
3倍と行かなくても2倍でも1,800円であり、ちょっとお高めの弦程度になります。これで普通の弦よりも音が良ければお得です。
ただ、弦の寿命の何倍というのはこれまでその通りだったためしがありません。プロアルテのEXPシリーズも3~4倍の寿命があると言いながら全然そんなことはありませんでした。
以前こちらの記事でも書いたとおり、弦の寿命を決める要素にはいくつかあり、ある要素を改善しても他の要素が変わらなければ、その要素によって劣化しやすい人には効果はありません:
上の記事で紹介させてもらった内容はまさにこのフィガロ弦の方の記事なので、「3倍」という値はせめて2倍程度には信用できるものと思いたいです。
高音、低音セットで試してみたい
私個人的にはフィガロ弦は非常に気になっていて一度試してみたいと思っていました。
高音弦も登場して相性で悩む必要もなくなり、ますます気になる存在です。
ぜひとも購入してレビューしたい、けどまだ手持ちの弦がたくさん。。。そのうち必ず買ってレビューします。