クラシックギター用の曲集は色々ありますが、ひたすらクラシックの曲が入っていたり、ひたすら編曲物が入っていたりと偏っているものが多いです。また、最近の曲は著作権の問題もあってかなかなか収録されていません。サーベル社の「クラシック・ギターベスト選曲集 Vol.1/Vol.2」は昔の名曲から単語案スカイやサンバーストといった現代の名曲まで幅広く収録しています。さらに、運指を弾きやすさにこだわったというアマチュアにはうれしいものです。
過去の名曲から現代の名曲まで幅広く収録
収録されている曲を見て思うのは、過去の名曲から現代の名曲まで幅広く収録されているという点です。
- Vol.1
- 愛のワルツ
- カローラの唄
- カヴァティーナ~映画 ディア・ハンター~
- ベネズエラ・ワルツ 第3番
- エル・マラビーノ
- クラベリートス
- ソナタ K.11 L.352
- ファンタジー
- ドビュッシー賛歌
- 雪のパストラーレ
- はちすずめ
- パヴァーナ・カプリチョ
- 唄と踊り 第1番
- ワルツ 第3番
- 熱帯風ワルツ
- 大聖堂
- 朱色の塔
- セヴィリア
- アストリアス
- ハンガリー幻想曲
- 南のソナチネ
- 深想
- 森に夢みる
- ノクターン 作品9-2
- セレナーデ D.957-4~白鳥の歌より~
- Vol.2
- タンゴ・アン・スカイ
- カプリスOp.20-7
- サパテアード
- 暁の鐘
- みつばち
- アコンキーハ
- ワルツOp.8-4
- クエカ
- カディス
- ブエノスアイレスの夏
- プレリュード
- ロマンス~吟遊詩人の調べより
- 愛の歌~吟遊詩人の調べより
- サウダージ第3番
- 序奏とロンドOp.2-2
- グラン・ソロ
- 煙が目にしみる
- 二人でお茶を
- 雪が降る
- マジョルカ
- ゴヤの美女
- 粉屋の踊り
- 前奏曲ハ短調
- サンバースト
- わが道(この道)
- 落葉の舗道<ペイヴメント>
特に赤字で書いたディアンスのタンゴアンスカイとサウダージ第3番、アンドリュー・ヨークのサンバーストはなかなか曲集として一緒に入っていることが少なくある意味お買い得です。
他の曲もグランソロ、ハンガリー幻想曲、大聖堂といった有名どころは一通り押さえており、この2冊があればクラシックギターといえばというような曲を一通り引くことができます。
編/監修の藤原浩哲が「弾きやすさ」にこだわった運指をつけている
もう一点これらの曲集でうれしいのは、編/慣習を行っている藤原浩哲が「弾きやすさ」にこだわった運指をつけている点です。
同じ高さの音をいろいろな弦、フレットで出すことのできるクラシックギターには運指の選択肢がいろいろあります。
その中には「音楽的に優れている」、「音色的に優れている」など色々な特徴があるわけですが、その中でも「指の運び優先」で運指がなされているようです。
プロともなれば音楽的とか音色的にこだわりたいところですが、アマチュアとしてはまずは弾けることが第一です。気持ちよく好きな曲を弾くという意味では弾きやすさ重視というのはありがたいのではないでしょうか。
人気のため 増補改訂/改訂新版 に
この手の曲集はそれほど売れないため、版が重ねられないことも多いですが、クラシック・ギターベスト選曲集 Vol.1/Vol.2は人気があるらしくそれぞれすでに増補改訂/改訂新版になっています。
これだけ有名曲を集めて弾きやすい運指ともなればそうなんでしょうね。
私もVol.1, Vol.2ともに買っていますが、かなり愛用しています。ぜひともこの勢いでさらなる名曲を集めたVol.3も出してほしいものです。