効率の良い練習に欠かせないチューナーやメトロノームですが、譜面台との相性はあまり良くありません。譜面台に置くと邪魔になりますし、譜面台ラックに置くと見づらく、またボタンも押しづらいです。セイコーから発売されているアタッチメント「のび~るくん(SNB1)」はチューナーやメトロノームを目の高さに置くためのアタッチメントであり、効率の良い練習をサポートします。また、レッスンやアンサンブル、指揮者がいる演奏にもおすすめです。
置き場所が悩ましいチューナーやメトロノーム
調弦をするためのチューナーやメトロノームは、効率の良い練習に欠かせないアイテムです。
チューナーに関しては最近はクリップ式のものが主流であり、譜面台に乗せる機会は少ないかもしれませんが、チューナーは光や針の動きも重要なため譜面の近くに置きたいところ。
しかしながら、譜面台の上に譜面とともに置いてしまうと譜面をめくる際に邪魔になりますし、不意に触れて落としてしまうこともあります。
以下の記事で紹介している譜面台ラックを使えば譜面との干渉は避けられますが、ボタンはむしろ押しづらくなるでしょう。
セイコーののび~るくんで見やすい高さに設置
そんな声が多かったのか、セイコーからチューナーやメトロノームを見やすい高さに設置するためのアタッチメント「のび~るくん」が販売されています:
チューナーやメトロノームを譜面台の上に設置
のび~るくんを譜面台の上部に取り付けることで、チューナーやメトロノームを譜面の上に設置することができます。
これにより譜面とメトロノームを同時に見やすくなり、かつボタン操作がしやすくなるでしょう。
高さ調整機能もあるため、さまざまな大きさの譜面に対応可能です。
演奏中の姿勢が良くなる
のび~るくんを使う効果として、メーカーのセイコーは演奏中の姿勢が良くなる点を挙げています。
チューナーやメトロノームを譜面台やラックに乗せると、どうしても首や背中を曲げなくてはいけません。
このような姿勢は身体に負担がかかりますし、自信がない演奏に見えてしまいます。
のび~るくんを使うことで背筋が伸び、長時間の演奏でも疲れにくくなりますし、正しい姿勢が普段から身につくのではないでしょうか。
先生や指揮者、周りを見ながらの演奏に最適
また、演奏中の目線が上がることで先生や指揮者、周りの演奏者の様子を見やすくなります。
メトロノームを使いながらレッスンを受ける際に先生の姿が見やすくなり、レッスンが受けやすくなるでしょう。
また、指揮者や周りの演奏者の様子が見やすくなることから、重奏やアンサンブルにもおすすめです。
対応機種に注意
のび~るくんはありとあらゆるチューナー/メトロノームに対応しているわけではありません。
セイコーによると、同社のSTH200とSTH100にしか対応していないそうです。
STH200は単体で譜面台の下部に取り付けられるチューナーメトロノームです:
本体上部にあるスリットを譜面台の下部に差し込むことでラック不要で譜面台下部に固定できます:
譜面台の上部でなくても良い方はこれ単体でもよいかもしれません。ちなみにのび~るくんへの固定もこのスリットを利用するようです。
STH100はチューナー、メトロノーム、ストップウォッチの3つの機能を持つ機器です:
コンクールや発表会のために演奏時間を測定したいということが良くあるため、ストップウォッチがあるのは便利ですね。後継のSTH200でなくなったのが残念です。
STH100も後ろにスリットがあり、譜面台に固定できます。
楽な姿勢で効率の良い練習を
のび~るくんは譜面台の上部にチューナーやメトロノームを固定するためのアタッチメントです。
演奏中の姿勢を改善したり、先生や指揮者、周りの演奏者を見ながら演奏ができるようになります。
練習は日々の積み重ねであり、したがって日々の身体への負担や非効率性もどんどん積み重なっていきます。
のび~るくんのようなちょっとした工夫で改善してみてはいかがでしょうか。