クラシックギターに限らず湿度や温度の管理は楽器にとって重要です。高すぎても低すぎても楽器を壊してしまう可能性がありますが、人間が24時間監視することは不可能です。Oasis(オアシス)のOH-31ならスマホを使った自動的な管理および監視が可能です。
温度湿度センサー搭載の小型機器
OH-31は上の写真にあるように非常に小型の温度/湿度センサーです。クリップが取り付けられるようになっており、それで楽器ケースに取り付けることができます。
非常に高精度のセンサーを搭載しており、
- 湿度: 20% ~ 80%で±3%, 0% ~ 100%で±4.5%
- 温度: ±0.5度
というスペックです。
バッテリーはボタン電池のCR2477を使用し、1年間持つそうです。
スマホから温度・湿度が常時監視可能
OH-31の最大の特徴はスマホから楽器ケース内の温度・湿度が常時監視可能な点です。
スマホにアプリをダウンロードし、OH-31とペアリングすると、このアプリからセンサーの温度・湿度を読み取ることが可能になります。電波は30メートル以上届くそうなので一般的な家庭では十分かと思います。
楽器ケース内に温度計や湿度計を設定している人もいるかと思いますが、ケースを開けないと内部の温度・湿度はわかりません。このため、確認できるのは楽器を弾くときだけというケースが多いのではないでしょうか。
OH-31なら気が付いた時にいつでも確認ができます。ただ、OH-31にはディスプレイがないので確認は常にスマホからです。
また、現在はiPhoneやiPadといったiOSのアプリのみのようですが、もうすぐAndroid版も出るそうです。
高すぎる/低すぎる温度/湿度を検出すると警告を出せる
とはいえ、アプリを24時間ずっと人間が見ているのもつらいので、ちゃんと自動的に温度や湿度が高すぎたり低すぎたりすると警告を出す機能があります。
これなら一度アプリを設定してしまえば放っておくことも可能です。
過去の履歴を確認したりパソコンにダウンロードすることも可能
一般的な温度計や湿度計や現在の値しか表示できませんが、OH-31は過去の履歴を年単位で保存しておくことが可能です。
温度や湿度は刻々と変化するものであり、かつ季節によっても大きく変わります。自分が楽器を置いている環境がどういうときにどのような温度・湿度変化をするか知っておけば、あらかじめそれに対する対策が打て、より楽器を痛めないようにすることが可能です。
また、パソコンにそのデータをダウンロードすることも可能です。
7つの楽器を同時に監視可能
さらにうれしいのが、スマホで監視できるのは1台だけでなく、7台の楽器を同時に監視できる点です。複数の楽器を持っている人にはうれしい機能ではないでしょうか。
楽器のコレクターはなかなかすべての楽器を1日に弾くことは難しいでしょうから、これを入れておけば安心できます。
なお、当然ながらOH-31自体は複数台必要です。
日本では未発売だがそのうち出るのでは?
このOH-31、まだ日本では未発売のようです。しかしながら、Oasisの製品は日本で普通に売られていますので、そのうち扱い始めるのではないでしょうか。
おそらく、英語案のアプリしかなく日本語対応かガイドの作成が大変なのでしょう。
なお、この機器はBluetoothという電波を利用した機器なので、日本国内で使うには技術基準適合マークと呼ばれる認証が必要です。個人輸入する場合は電波法違反に違反する可能性があるのでご注意ください。
価格は現地では$49.95と約5,000~6,000円といったところです。ちょっとお高めですが大切な楽器のためならこれくらい出せる、かな?
日本ですでに売っているものはこちらの記事を参照ください: