小説の分野には著作権の切れた著作を電子化して無料で公開している青空文庫というものが存在します。
これのクラシック音楽に相当するClassic Managerというサイトがあります。
クラシックギターで言うとセゴビアやブリームといった巨匠の古い録音が無料で公開されており、スマホやパソコンから聞き放題です。
50年で切れる音楽録音の著作権
現在の日本の法律では録音された音楽の著作権は50年で切れることになっています。
レコードの保護期間は、最初に音が固定(録音)された時から始まり、そのレコードが発行(発売)された日(最初の録音後50年のうちに発行されなかったときは、最初の録音日)が属する年の翌年1月1日から起算して、50年後までとなります(著作権法第101条)。
(日本レコード協会のHPより)
したがって、2018年で言うと1967年までに録音されたレコードはすべて著作権が切れているということになるかと思います。
著作権の切れた録音を無料で公開しているClassic Manager
この著作権の切れた録音を集めて無料で公開しているのがClassic Managerです。
クラシックファンにうれしいことにクラシック音楽に特化しています。2016年に設立されたArtists Cardという韓国の会社が運営しているようです。
曲数は不明ですが、検索してみたところ結構な数の曲が存在しているようです。
スマホだけでなくパソコンからも利用可能
このクラシックマネージャー、うれしいことにスマホアプリだけでなくパソコンのブラウザからも利用が可能です。
スマホからだけとかいう音楽サービスも多い中で、パソコンにも対応しているのはポイントが高いです。
状況に応じた音楽を自動で再生する機能も
また、アルバムを再生するだけでなく、睡眠や勉強、仕事など状況に適したクラシック音楽を自動で再生する機能もあります。
クラシック音楽はバックグラウンドミュージック的に使うこともあるのでこのサービスはうれしいです。
高音質録音を使用?
音質については不明ですが、聞く限りでは良好でした。
もちろん、元々の録音が古いのでその点はしょうがないですが、その録音がそれほど劣化されずに電子化されているように感じました。
セゴビアやブリームといった巨匠の録音が聞き放題
そして、古い録音が聞き放題ということは、クラシックギターファンにはたまらないセゴビアやブリームといった巨匠の録音が無料で聞き放題ということです。
検索してみましたがいろいろなアルバムがありました。
新しいアルバムや新しいアーティストは存在しない
注意点としては、当然ながら著作権の切れていない新しいアルバムや新しいアーティストの録音は存在しないという点です。
たとえば、ジョンウィリアムで検索すると、アーティスト情報は存在するものの、録音は一曲も登録されていません:
また、当然新しく作曲された曲も、その録音は最近でしょうから、存在しません。たとえば、Roland Dyensで検索してもそもそもアーティスト自体が出てきません。
クラシック音楽ならなんでも無料なのではなく、あくまで法律上許される範囲で公開されていることを理解して利用する必要があります。
YouTubeだと著作権の問題をYouTube側が解決して、ユーザーは広告を見なければいけない代わりに著作権が切れてない音楽も聴く(見る)ことができますが、ここは使い分けが必要です。
巨匠の名演が手軽に聴けるありがたいサイト
クラシックギターファンにとってはセゴビアやブリームといった巨匠の録音が聞けるだけで非常にありがたいサイトかと思います。
また、クラシック音楽ファンにとっても、自動的に音楽を再生する機能で新たな曲の発見ができるかもしれません。
まだ新しいサイトのようなのでこれから新しい曲の登録も進んでいくかと思います。2069年まで生きていれば、今最新の録音も無料になっているかもしれません(笑)
(追記): Amazon Music UnlimitedやPrime Musicなら最近の演奏も聞き放題です: