クラシックギターの弦は消耗品で交換が必要なのですが、低音弦のほうが劣化が早いことを利用し、低音弦2回に対して高音弦は1回しか交換しないという節約法がよく使われます。でも、これって低音弦に対して高音弦が安すぎるとあまり効果がないよな、ということに気づきました。そこで、各メーカーの高音弦と低音弦の価格の比率を調べてみました。
一般的に安いクラシックギターの高音弦
一般的にいえば、クラシックギターの高音弦は低音弦よりも安いです。
低音弦が金属を使っているうえに巻き線なのに対して、高音弦がモノフィラメントであるからコストが全然違うのでしょう。
でも、「どれくらい違うのか」についてあまりデータを持っていないことに気づきました。そこで、調査して見ることに。
調査方法
調査は、海外の弦通販サイトであるStrings by Mailの販売価格を使わせてもらいました。絶対価格は変わったとしても、おそらく高音弦と低音弦の価格の比率は変わらないだろうという前提のもとです。
唯一、国産のクラシックギター弦であるフィガロだけは、公式販売サイトの価格を使用させてもらっています。
高音弦と低音弦の価格比グラフ
調査の結果がこちらのグラフです(拡大はこちら):
高音弦が弦全体に占める価格の割合は、だいたい25~47%となっています。思ったよりも差があるな、というのが正直な感想です。
もっとも低かったのが国産弦メーカーのフィガロで、25%。かなりこだわった低音弦を生産しており、その分高音弦に比べて高くなったのでしょう。
一方、もっとも高かったのがラベラのヴィヴァーチェで約47%。なんと、価格の約半分が高音弦となっています。
ほかの傾向としては、
- 高音弦がカーボン弦のものは、高音弦の価格が上がり、比率が高くなる
- (グラフには示していませんが)1セット当たりの価格の高い弦ほど高音弦の比率が低くなる
といったものが見られました。
もう一点、Strings by mailの価格を見て気づいたのですが、アメリカではオーガスチンの低音弦はどれも同じ価格なのですね。日本では、黒、赤、青の順で高くなっているのに…ロッコーマン。。。
あなたの使っている弦の比率は?
このように、思ったよりも差があった高音弦の価格の比率ですが、あなたの使っている弦はいかがでしたでしょうか?
高音弦が占める割合が高ければ、高音弦の交換頻度を下げる効果が高そうです。
なかなか奥の深い、クラシックギター弦の価格の話でした。