クラシックギターの音は数ある楽器のなかでも、コンピュータ上で音の再現が難しいといわれています。弦を弾く位置や爪が当たる角度など、さらには爪が当たるノイズなど、音色表現が多彩すぎるのが難しいのでしょう。これに対して、「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」という作曲ツールのアドオンが登場しました。クラシックギター製作家と協業して作られた、こだわりのある製品です。
ピアノや管楽器、弦楽器に比べて再現が難しいクラシックギターの音
クラシックギターの音は、ピアノや管楽器、弦楽器に比べてコンピュータでの再現が難しいといわれています。
最大の難しさは音色が多彩な点。ちょっと弾く位置や角度を変えただけで音が大きく変わりますし、爪が弦と当たるノイズも一種の音色、さらに指が弦を滑る音もあります。
こういったものをすべてコンピュータ上で再現するのは手間がかかり、なかなか実現されていません。
本格的なクラシックギターの音の再現に挑戦した「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」
Native Instrumentsの 「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」 は本格的なクラシックギターの音の再現に挑戦した製品です。
作曲ツール「KOMPLETE」のアドオンとして動作
「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」 は単体で動作する製品ではなく、 作曲ツール「KOMPLETE」のアドオンとして動作する製品です。
さまざまな楽器をサンプリングして作られた音源と、多彩なエフェクトが自慢で、本格的な作曲ができます。
ちなみに、古いバージョンは無償版として公開されていますので、ただで試すことも可能です。
製作家のLisa Weinzierl氏と協業
「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」 は、製作家のLisa Weinzierl氏と協業して作られたのが特徴です。
ストラディバリウスの製作に用いた技術を転用して作っているとか。 製作家のLisa Weinzierl氏と協業については以下の動画が詳しいです:
弦を弾く位置による音の変化、ビブラート、フレットノイズまで再現
「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」 のこだわりはかなり強く、普通の作曲ツールでは再現されていない、
- 弦を弾く位置による音の変化
- 共鳴音
- ビブラート
- フレットノイズ(左手が弦を擦る音)
- ギタリストの呼吸音
まで再現されています。
これだけの再現ができれば、本物に近い音がコンピュータで作り出せそうです。
音についてのこだわりはこちらの動画を参照ください:
本格的なクラシックギターを使った作曲がしたいなら
このようにかなり気合の入ったクラシックギター用作曲ツールアドオンである 「SESSION GUITARIST – PICKED NYLON」 を使えば、本格的なクラシックギターを使った作曲が可能になりそうです。
作曲に興味がある方、これまでの作曲ツールのクラシックギターの音に不満があった方は試してみてはいかがでしょうか?