クラシックギターの買い替えのタイミングと選び方、そして買い替えるメリット

ギターリフト(GUITARLIFT)をつけて表から見たところ 楽器
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クラシックギターに限らず楽器を長く使っていると新しい楽器に変えたくなったり、他の人から買い替えを勧められたりします。買い替え時はどんな時で、どのように選んだらいいのでしょうか。

買い替えることによるメリットは?

クラシックギターのイラスト

まず、ギターを買い替えることによってどういうメリットがあるのでしょうか。

気持ちよくギターの演奏を楽しめるようになる

ギターを買い替えるときは往々にして何か不満を持っているときが多いです。

たとえば、

  • 低音の迫力が足りない
  • 音が団子になっていて分離が悪い
  • ハイポジションの音が鳴らない

など色々な不満があると思います。

不満を持ったまま弾いているとその不満点が出てしまうような曲を弾いた時に残念な気持ちになり楽器の演奏を楽しめません

楽器とは本来楽しんで弾くものですのでこれは致命的です。

腕が上がる

特に良い楽器に変えると腕が上がります。

私も昔、量産ギターから手工ギターに買い替えたことがありました。それまでは量産ギターでそこそこいい音を出していたつもりだったのですが、手工ギターに変えたとたんに右手のタッチがまったく歯が立たなくなりました。それでいて良いタッチで弾けたときは前よりもずっといい音がする。。。

つまり、量産ギターをはじめとして低価格なギターは万人が気持ちよく弾けるように同弾いてもそこそこいい音がするのですが、高級なギターはスイートスポットが狭くはまった時は良い音がするがちょっとでも間違うと全然いい音が出ません

このため、結果的に高級なギターに買い替えることで自分の腕の拙さを再認識し、そこから腕を上げることができます。

所有欲を満たす

ギターという楽器は楽器としての「音」の価値もある一方で、芸術品としての価値もあります。

弾かないけどギターを集めている人もいるくらいです。

楽器を買い替えても自分以外の人には違いが判らないこともありますが、自分の所有欲を満たすことは結果的に自分の人生を充実させることになるかと思います

買い替えるタイミングはいつ?

では、楽器を新しく買い替えるタイミングはいつがいいのでしょうか?

使っている楽器に不満を覚えたら買い替える

女性会社員の表情イラスト「考え・悩み」

上でも書きましたが、一番いいタイミングは今使っている楽器に不満を覚えた時だと思います。

使っている楽器はそれを買った当時はその楽器が良いと思って買ったか、あるいは初心者でよくわからず勧められて買ったものかと思います。

それに不満を覚えるようになったということは腕が上がっためにそのギターでは満足できなくなっているということです。これは喜ばしいことです。

新しいギターに変えてやるとその不満が解消されてより1弾とギターを楽しむことができます。

自分がギターをうまく弾けていると思ったら買い替える

自慢話をする人のイラスト(女性)

ある程度ギターの腕が上達してくると、「自分は良い音でギターを弾けている」と慢心してきます。

そんな時に良いギターに買い替えてやると、上で書いたとおり、その高くなった鼻をぽっきりと折ってくれることがあります。

それは悪いことではなく、自分に足りないものを再認識してさらにもう1段ステップアップするチャンスだということです。

買い替えなくても試奏だけでもしに行くと効果的です。

後戻りできなくするために買い替える

反省・後悔のイラスト(男性)

ギターを頑張りたい!でも練習時間が取れない…という悩みは多くの人が持っているかと思います。

そんな時はあえて高いギターを買うのも効果的です。

せっかく高いお金を出して買ったんだから、という気持ちが練習へと駆り立ててくれます。また、良い音が出るようになると自然とギターを弾きたい気持ちが上がってきます

ただし、あまりにも腕からかけ離れたギターを買ってしまうと、まったく歯が立たなくなって弾きたくなくなる可能性もありますのでご注意を。。。

新しいギターの選び方は?

新しいギターを買うときは今のギターよりもステップアップすることが多いかと思います。そんな時にどう選ぶかです。

基本的な知識を身につける

カフェで仕事・勉強をしている男性のイラスト

やはりクラシックギターに関する基本的な知識は身につけておいた方がいいかと思います。

クラシックギターという楽器は色々と新技術が出てきています。また、流行り/すたれも波のように起こっており、昔の知識が今も使えるとは限りません。

ギターを買う際に店の人も良いギターを売ってあげたいという気持ちがあるとは思いますが、一方で商売のことがあったり、あるいはその人の「好み」が大きく影響されたりで、完全におんぶにだっこになるのは危険です。

このサイトにもクラシックギターの材料や楽器そのものに関する記事がありますので参考にしてください:

クラシックギター専門店で試奏する

楽器屋のイラスト

最近はネットで何でも買える時代になっていますが、やはりギターを買うときは試奏した方がいいと思います。

音を文章で表現するのは結構難しい作業で、ある人が「硬い」と思っている音が他の人には「柔らかい」ということもよくあります。このため、世の中の評判だけで買うのは危険です。

また、楽器は木でできている以上、個体差が結構あります。このため、同じ製作家の同じ値段の楽器でも違う音がすることもあります。

音だけでなくネックの厚みや形やボディのサイズといった要素は弾きやすさに大きく影響します。これはその人の体格や弾き方に大きく影響するので弾いてみないとわかりません。

また、思い入れという面でも、自分が時間をかけて選んだ楽器と、ボタン1つで買った楽器では価値が違うかと。

他の人を連れていく

友達のイラスト「男・肩組み」

クラシックギターという楽器はサウンドホールが前に向いており、演奏者からは観客が聴いている音を聞くのが難しいです。

このため、自分が弾いている音を聞いてくれたり、あるいは自分に向かって弾いてくれる人がいると良いと思います。

もちろん店の人もやってくれるでしょうが、普段から自分の音や曲の好みをわかってくれていたり、その人の音がどんなものかわかっている人の方が違いがわかりやすいと思います。

価格はある程度までは参考になる

お金のマーク(円・札)

価格については、ある程度の価格までは上がれば上がるほど良い音がする楽器になると思います。

「ある程度」の値段というのは難しいですが、30万円~50万円までといったところでしょうか。そこまでは値段とともに良い楽器になる気がします。

しかしながら、それ以上はもはや好みの世界に入っていく気がします。楽器としてのすべての性能というよりは、どこかに特化していたり、ひたすら平均的だったり、他にない音だったり、個性を前面に出した楽器になっていきます。それを値段だけの価値があると思うかどうかは自分次第です。

ただし、そこに「所有欲」とか「払ったお金」のバイアスがかかると実際の音よりもその楽器を愛せる要素になります。結局は自分が良いと思えばそれが一番ということですね。

ある程度絞り込んだ後は最後は自分の直感を信じる

女性会社員の表情イラスト「ひらめき」

なんだかんだ言って、最後は自分の直感に頼るのが良いです。

たくさんある中から候補を絞り込むときには基本的な知識、他の人の感想や意見、そして何より値段のことは大事です。

しかしながら、ある程度候補を絞り込んだ後はそれらのことを忘れ、ただひたすら自分の直感を信じて選びます

選べない場合はまだ自分が買うべき楽器に出会っていないのかもしれないので、違う店に行ってみるか、時期をあけてみるのもいいかと思います。あるいは、買い替えるのをやめるというのも選択肢の一つです。

買い替えた後、以前の楽器はどうする?

クラシックギターを買い替えた後、以前の楽器はどうするのがいいでしょうか?

思い出が詰まった楽器ですので手元に残しておくのもいいですが、新しい楽器を買うための資金のために売るというのも一つの選択肢です。

個人的には、複数の楽器を持っていても持て余してしまうため、古い楽器は売る派です。見積もりは簡単に出してくれるようなので依頼してみてはどうでしょうか?

選んでいるとき、迷っているときが一番楽しい時、その時を楽しもう

なんだかんだいって、ギターを買い替えようとして候補を選んでいるときや迷っているときが一番楽しいです。

もちろん、良いギターが見つかってそれを弾いているときも楽しいのですが、ぜひともその過程も楽しむと良いと思います。

ギターはどれもが「世界に1つだけの」楽器です。自分にとって最高の一本を選べると良いですね。

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