クラシックギター弾きにとっては演奏姿勢は悩ましい課題の1つです。弾きやすくて腰痛を起こさない演奏姿勢は誰もが求めていることでしょう。そんな悩みにカイロプラクティックの観点からアプローチした本が出ました。この本を読めば悩みが解決されるかもしれません。
本サイトで紹介している腱鞘炎の体験談や予防/治療法、おすすめアイテムに関する記事は以下を参照ください。
音楽演奏家のカイロプラクティック入門 痛みが和らぐセルフケア解説書
この本のタイトルは「音楽演奏家のカイロプラクティック入門 痛みが和らぐセルフケア解説書」です。
2020年4月に発売された本で、株式会社クラブハウスから発行されています。
カイロプラクターでありクラシックギタリストである著者が執筆
この本の著者は角圭司という方です。この方は珍しいカイロプラクターの資格を持っているプロのクラシックギター弾きで、そのバックグラウンドをもとにこの本を書いています。
もちろんどちらも一流で、ギターはアメリカの大学院を卒業しバルエコなどに指導され、CDも多数出しています。最近は佐藤弘和の二重奏作品集をリリースしました。
カイロプラクターとしても、全国健康生活普及会会員、日本カイロプラクティック連合会会員、日本成人病予防協会会員、健康管理士1級一般指導員といった資格及び会員となっています。
そもそもカイロプラクティックとは?
なんとなく聞いたことがあるかもしれませんが、そもそもカイロプラクティックとは何でしょうか?
Wikipediaによると、カイロプラクティックとはギリシャ語で、「カイロ」が「手」、「プラクティック」が「技術」を表すそうです。
厚生労働省の定義では、
「カイロプラクティックは身体の構造(特に脊椎)と機能に注目した専門医療であり、施術法は主に脊椎やその他の身体部位を調整(矯正)することにより、ゆがみの矯正、痛みの軽減、機能改善、身体の自然治癒力を高めることを目的としている」
Wikipediaより
となっており、体を「調整」することで様々な体の問題を解決する技術と言えるかと思います。
世界では公的な資格としてきちんとした教育体制があるのですが、日本では公的な資格が存在せず、すべて民間療法なのだそうです。このため、自称カイロプラクターの人も多いのだとか。
いずれにせよ体のあるべき姿勢、動かし方をもとに施術するという意味では、クラシックギターの演奏姿勢についてもあるべき姿を示してくれる技術といえそうです。
クラシックギターに特化した内容があるの画期的
カイロプラクティックについては様々な本が出ていますが、この本の画期的なところはクラシックギターに特化した内容があるところです。
具体的には、「第3章 ギターの演奏姿勢」において、以下のような内容があります:
・ギターの演奏姿勢について
・立ち姿勢
・座る姿勢
・【クラシックギター】ギターを構えた時の姿勢について
・ギターの構え〜正面&背面〜
・ギターの構え〜側面①足台を使用〜
・ギターの構え〜側面②ギター支持具を使用〜
・ギターの構え〜上半身の回旋の具合〜
・ギターの構え〜首の向き〜
・ギターの構え〜左腕、正面から〜
・左手指のグリップの仕方について
・左手指の拡張について
・右腕の回旋〜奏者の目線から〜
これまでにも演奏姿勢に関する説明は教則本などにもありましたが、カイロプラクティックなどの理論に基づいたものというのはなかったのではないでしょうか?
痛みに悩む人もそうでない人も一読の価値あり
私もぎっくり腰や腱鞘炎をやっており、ギターを弾くうえでの健康上の悩みがあります。おそらく、まったく悩みがないという人はいないのではないでしょうか?
この本はそんな悩みにアドバイスあるいは答えをくれるような本なのではないでしょうか?
すべてのギタリストが一読の価値ありです。
追記:実際に購入してレビューしました