アコギで大きなシェアを持つギブソンが、側面板にサウンドホールを搭載したアコギを発売しました。クラシックギターでいうところの「サウンドポート」ですが、おうち時間に対応した仕様なのでしょうか。
ボディサイドのサウンドホール搭載アコギを4機種リリース
ギブソンがリリースしたのは、いずれも側面板に「プレイヤー・ポート」と呼ばれる穴を設けた4種類のアコギです。
このポートの搭載により、自分自身が弾いたギターの音色を、よりはっきりと聴くことができ、没入感のあるサウンドを実現するとしています。
それぞれの価格は以下の通りです:
- G-00: 144,100円
- G-45: 174,900円
- G-Writer EC: 231,000円
- G-200 EC: 287,100円
クラシックギターで「サウンドポート」搭載のものが存在
このような側面板の穴は、クラシックギターでも「サウンドポート」という名前で搭載しているものが存在しています。
詳細はこちらの記事を参照ください:
目的としては、ギブソンと同じく自分で弾いた音をよりはっきり聴けるようになるためや、高音の抜けが良くなるという説もあります。
日本の製作家では朝倉ギター工房がサウンドポートを持つギターを製作していた気がしますが、あまり広がっていないようです。
新型コロナウイルスによる「おうち時間」に対応?
ギブソンがサウンドポートをアコギに搭載したのは、新型コロナウイルスによる「おうち時間」の増加が理由であるように思います。
人に聴かせるためというよりは、自分で弾いて楽しむ楽器が求められているのでしょう。
事実、新型コロナウイルスの影響によりギターの売上げは大幅に伸びているそうで、時代に即した楽器が求められているのでしょうね。
クラシックギターにもサウンドポートがあった方が良い?ない方が良い?
クラシックギターがサウンドポートを積極的に採用すべきかどうかは悩ましい問題です。
前述の自分で弾いて楽しむという目的にはあった方が良いのでしょうが、クラシックギターに求められる様式美という意味ではない方がいい気がします。
一番良いのは、家用のサウンドポートを持つギターと、外用の持たないギターを両方買うということなのでしょうが、それだったら2倍のお金でより高いギターを買いたいような気も。
ただ、時代に乗り遅れたものは廃れゆく運命にあるので、選択肢の1つとしてサウンドポートをもっと取り入れていっても良いのではないかとは思います。