クラシックギターの支持具としてもはやスタンダードな存在になったといっても過言ではないギターリフトに新型が登場しました。「ONE FOR ALL」と名付けられたこのモデルはギターリフトの最上位モデルに位置づけられる、新機能を備えた支持具です。
ギターの足台、支持具についての記事は以下のまとめ記事を参照ください:
取り付け角度調整の問題を克服したギターリフト
「ONE FOR ALL」の最大の特徴は回転可能な、ギターの下部に取り付ける吸盤が追加された点にあります。
これまでのギターリフトはギターの裏板に取り付ける吸盤しかありませんでした。
面積の広い裏板に大型の吸盤で取り付けるため、今までの支持具にはない安定性を誇り、それがギターリフトの人気の一因になっていたと思います。
当ブログのレビュー記事も参照ください:
ただ、しっかりと吸い付く吸盤ということは、一度取り付けたら外しづらいということでもあります。さらにギターリフトは吸盤が4つもあるため、取り付け後に角度がいまいちあわないと感じても再調整が面倒と感じられます。
ONE FOR ALLに追加された回転可能な吸盤を利用するとこの調整が簡単に。以下の画像にあるように、まずはギター下部に吸盤を取り付けます。この吸盤は回転可能なのでこの状態でギターリフトを回転し、角度の微調整が可能です。
角度が決まったら回転しないようにネジを締め、裏板の吸盤に取り付ければ今までのギターリフトのように安定した演奏ができるようになります。
カッタウェイやアーチバックにもこれ1つで対応
ONE FOR ALLのもう1つの特徴は、さまざまな形状のクラシックギターにこれ1つで対応できるという点にあります。
これまでのギターリフトはカッタウェイに対応したモデルやアーチバックに対応するためのスペーサーなど、ギターの種類によっては追加で購入が必要な場合がありました。
一方、ONE FOR ALLはカッタウェイ対応の形状や、ギター下部への吸盤追加によるアーチバックでの安定性向上など、まさにこれ1台であらゆるギターに対応できるようになっています。
複数のギターを使い分ける方にとっても魅力的なモデルといえるかもしれません。
公式の動画も公開されています。出演しているのはステファニー・ジョーンズさんでしょうか?
お値段はやっぱりアップ
このような新機能が追加されたときに気になるのはお値段です。
こういう新型が登場したときの世の中の常と同じで、やはりお値段はアップしていました。以下が公式サイトでの価格です:
モデル | 価格 |
Professional Medium | 88.2ユーロ |
Premium Medium | 138.72ユーロ |
ONE FOR ALL | 186.00ユーロ |
日本で売られているギターリフトがProfessionalなのですが、ONE FOR ALLはその2倍以上の価格です。
各モデルについてはこちらの記事を参照ください:
上の記事、4年前に書いたのですが、そのときはProfessional Mediumが65.55ユーロだったようです。全体的に値上がりしていますね・・・。
日本での発売は不明
このONE FOR ALL、海外ではすでに発売されているのですが、日本での発売有無は不明です。
そもそも高級版や廉価版も発売されていないので、ONE FOR ALLも果たして発売されるか・・・。
なかなか魅力的なモデルなので、個人的にはぜひ試してみたいところです。