現代のクラシックギター音楽曲の中でも人気の高い澄み切った空はアルゼンチンの作曲家兼ギター奏者であるキケ・シネシ(Quique Sinesi)が作曲しています。日本でも有名なシネシですが、現代ギター社から曲集が発売されます。しかも、澄み切った空はオリジナルバージョンだとか。
7弦ギターとチャランゴを主に使うシネシ
キケ・シネシは1960年生まれのアルゼンチンの作曲家兼ギタリストです。
1980年に初のアルバムをリリースしたのち、現在に至るまで精力的な活動を続けています。
ギターソロだけでなく、サックスやベースとの曲も作曲し、トリオなどでの活動をしています。
使っている楽器は主に7弦のクラシックギターとチャランゴです。
7弦ギターを6弦ギターにアレンジされた「キケ・シネシ 澄み切った空 ~8つのギターソロ作品集~ (GG630) 」
今回現代ギター社からリリースされるのは「キケ・シネシ 澄み切った空 ~8つのギターソロ作品集~ (GG630)」です。
前述の通りキケ・シネシは主に7弦ギターを使っているのでその作曲された曲は7弦ギター向けとなっています。
今回の出版にあたっては同じアルゼンチン出身のギタリストで日本で活躍するレオナルド・ブラーボ氏が7弦の曲を6弦にアレンジしているそうです。
しかも、キケ・シネシとやり取りを行ってオリジナル版の運指やニュアンスをしっかり残しているそうです。
これは期待が持てます。
澄み切った空(Cielo Abierto)は完全オリジナル版を収録
そして、楽しみなのが日本でも人気のある澄み切った空(Cielo Abierto)の完全オリジナル版が収録されている点です。
澄み切った空自体はたとえば下記の楽譜に収録されています:
しかしながら、この楽譜自体手に入りづらい上に、実はこれまでに出版された澄み切った空は「短縮版」なのだそうです。
これに対して今回リリースされる楽譜はシネシの手書きの楽譜から起こされた完全版だそうです。
基本的には一緒だけどところどころ違う
実際に購入してみました。
期待の澄み切った空は、基本的にはこれまでと同じ流れですが、ところどころ違ったりして面白いです。
このアルバムに収録されているキネ・シネシ自身が演奏している澄み切った空(Cielo Abierto)とほぼ同じです:
このアルバムはAmazon Music Unlimitedで聴き放題です。ほかにもキネ・シネシのアルバムやクラシックギターの曲が聴き放題で、無料期間もあるので興味があれば試してみるといいかと思います(以下のリンク)。
東京の池袋をテーマにした曲も
この曲集には全部で8曲の曲が収録されています。中には東京の池袋をテーマにした曲があったりします。
曲目解説もあったりして興味深いです。なお、いくつかの曲は上記のAmazon Music Unlimitedでキネ・シネシ本人の演奏が聴けます。
澄み切った空が好きな人は必携
この「キケ・シネシ 澄み切った空 ~8つのギターソロ作品集~ (GG630)」は2019年8月25日に発売予定です。
澄み切った空が好きな人はぜひ入手すべきですし、これ以外のキケ・シネシの曲も弾けるので興味深いかと思います。
私はちょうど澄み切った空を弾いていたところだったので買ってみました。意外と前の楽譜の練習内容が役に立ったのと、レオナルド・ブラーボ氏の運指が合理的で弾きやすかったので買ってよかったです。