クラシックギターの素材といえば木ですが、一方で木材資源の枯渇から新しい材料が模索されています。2月からJourney Instrumentsから発売されるOC660Mはカーボンファイバーを使ったトラベルギターです。
クロスオーバータイプのクラシックギター
このOC660Mはこんな感じの見た目です:
表面板はもちろん裏板と側面板もカーボンファイバー製となっています。また、指板もカーボンファイバーになっており耐久性が期待できます。
カーボンファイバーならではの自由な形でデザインされており、特に左手がハイポジションに当たる部分のセミカッタウェイのデザインは美しいです。
また、上の写真は白黒写真ではなくこういう色です。全体的にモノトーンで落ち着いたデザインとなっています。
裏板も人間が抱えやすいように考慮され、カーボンファイバーを活かした自由なデザインになっています。上部にあるのは後述する分解のためのねじです。
純粋なクラシックギターというよりはさまざまなギターを持ち替えて使うギタリスト向けに作られており、ナット幅は狭めの48mmです。
また、ピックアップも内蔵されておりPAへの接続も可能です。
弦長は650mmの標準サイズです。
分解して機内手荷物サイズに収まる
このOC660Mはトラベルギターと呼ばれるギターです。このため、分解することで小さくして持ち運びやすくすることができます。
こんな感じでネックを外して専用ケースに収納します。収納後は55.9 x 35.5 x 22.9 cmとなり、航空機の手荷物として持ち込むことができます。分解や組み立ての様子は後述のOC520の動画を参照ください。
ギター本体は1.9kgと普通のクラシックギターよりも少し重く、ケースを入れると3.25kgになります。
日本では2020年2月上旬発売
このOC660Mは日本では2020年2月上旬発売となっています。
価格はアメリカでは約1,300ドル(約140,000円)なので、20万円弱といったところになるでしょうか?
ちなみに、カーボンファイバーではなく杉(シダー)を使ったOC520はすでに発売されています。
こちらはより普通のクラシックギターに近いデザインであり、ナット幅も52mmなので、カーボンにこだわらない人にはこちらがいいかもしれません。こちらから購入することができます。
OC520の紹介動画はこちらです。分解や組み立ての様子も見れます:
OC660Mの方は純粋なクラシックギターというよりはクロスオーバー向けの製品ではありますが、こういった新素材のギターはこれからどんどん出てくるのだと思います。どんな音がするのか一度弾いてみたいものです。