オアシスというと、楽器用の加湿器で有名なメーカーです。実はクラシックギター用の弦の販売も行っています。日本ではメジャーではありませんが、しっかりとトレンドを踏まえたラインナップです。そんな知られざるオアシスのクラシックギター用弦についてまとめてみたいと思います。
以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています:
楽器用加湿器メーカーが作るクラシックギター用弦
オアシスはURLに「oasishumidifiers」とあるように、楽器用加湿器(Humidifiers)がメインのメーカーです。
ほかにはない独自の、楽器の内部から加湿できる方式をとっており、世界中で広く使われています。オアシスの加湿器については下記の記事を参照ください。
日本では売られていませんが、実はオアシスはクラシックギターの弦の販売も行っているんです(それとエレキベースとウクレレの弦も)。
片手間にやっていると思いきや、結構こだわっていて面白いので紹介したいしたいと思います。
オアシス(Oasis)のクラシックギター用弦
オアシスの弦は大きく分けて以下の5種類です:
名前 | 特徴 |
Regency | 高音弦がナイロン弦 |
Titanium | 高音弦がチタニウム弦 |
GPX+ | 高音弦がカーボン弦 |
GPX Claro | 1弦がClaro、2,3弦がGPX |
Inspiro | 低音弦に独自のマルチフィラメントコアを採用、高音弦はGPX |
すべてのセットで低音弦はSostenutoという弦になっています。公式サイトでのSostenutoの価格は$6.25(約646円)です。
Regency
高音弦がナイロン弦、低音弦がSostenutoという、オアシスの最も基本的な弦です。
テンションはノーマル、ミディアムハイ、ハイの3種類があります。
音程がよく、反応がいい点を特徴としてうたっています。
魅力的なのはその価格。オアシスの公式通販サイトで1セット当たり$6.95(約720円)です。これだけ安ければ頻繁に変えても懐が痛くありませんね。それにしても、低音弦のSostenutoが$6.25ということは、セットでの割引があるとはいっても、高音弦はかなり安いのですね。。。
Titanium
高音弦がチタニウム弦、低音弦がSostenutoのセットです。
ノーマルとミディアムハイの2種類のテンションがあります。
チタニウム弦を使うことにより、ナイロンにはない豪華で、幅広い音色が実現できるとしています。
お値段は公式サイトで$9.95(約1,028円)です。
チタニウム弦についてはこちらの記事を参照ください:
GPX+
高音弦がカーボン弦、低音弦がSostenuto、なのですが高音弦の構成がなかなか面白いです。
なんと、1弦と2,3弦で異なる素材を使っているそうです。1弦には切れにくいカーボン弦を使っているそうです。カーボン弦の1弦は切れたりほつれたりすることが多いですが、それに対処したのだとか。
それに対して、比較的太い2,3弦にはカーボン弦らしい音の特徴を生かした素材を使っているそうです。このような素材の使い方は初めて見ました。
テンションは高音と低音の組み合わせで、ノーマル-ノーマル、ハイ-ノーマル、ハイ-ミディアムハイ、ハイ-ハイがあります。高音弦のほうがテンションが高いセットというのも珍しいですね。
価格は公式サイトで$11.95(約1,235円)です。高音弦だけも売っており、こちらは$6.95(約720円)です。
GPX Claro
1弦にClaroという素材、2,3弦にGPX+の高音弦を使ったセットです。カーボン弦はキンキンした音になりがちですが、そこをClaroと呼ばれる素材を使うことで暖かみがあり、豊潤でパワフルな音を実現しています。
サバレスには1,2弦がナイロン、3弦がカーボンというセットがあり、ハナバッハには1,2弦がナイロンで3弦がチタニウム弦というセットがありますが、1弦と2,3弦で素材が違うというのは珍しいです。
テンションはハイテンションのみ売られています。価格は公式サイトでセットが$11.95(約1,235円)、高音弦だけが$6.95(約720円)です
実際に使ってレビューを書いたのでこちらもご覧ください:
Inspiro
新発売となったクラシックギター弦です。
低音弦の芯線に、一般的なナイロンではなく、独自のマルチフィラメントコアを採用したのが特徴となっています。
これにより音もよく、寿命も長いのだとか。詳細はこちらを参照ください:
実際に使ってレビューを書きました:
個性的で面白い弦ばかり、日本でも売られないかなぁ
このように、オアシスの弦は加湿器メーカーが片手間でやっているというよりは、かなり本格的にクラシックギターに力を入れているといえるかと思います。
今のところ日本では売っていないので手に入れるには海外通販を利用するしかありませんが、面白い弦好きにはぜひ試してもらいたい弦ばかりです。
古い弦メーカーが製造をやめたりしていますが、こういった新しいメーカーがどんどんでてきてくれるといいですね。