弦楽器用の加湿器の定番といえばオアシスです。特にギターでは超定番ともいえるのではないでしょうか。そんなオアシスにはいろいろな製品が存在し、どれを選べばいいのかわからなくなりそうです。この記事ではオアシスの加湿器についてまとめてみました。
ギターの温度や湿度に関する記事は以下のカテゴリにまとまっています。
アメリカの楽器用アクセサリーメーカー
オアシスはアメリカの楽器用アクセサリーメーカーです。オアシスという名前だけに砂漠の中にある、と思いきや、実はワシントンDCの近くなのだとか。
本業が加湿器なので、乾燥している中で楽器に潤いを与える、という意味でオアシスなのですかね。
そんなオアシスには以下のような特徴があるそうです。
- 7~10日間にわたって、水分の補給なしに適正湿度を保つことができる
- 加湿器の水分がなくなるとしぼんできて、水分補給の時期がすぐわかる
- 水を与えすぎたりしても楽器に水がかかることがない
- 長期間使っても、蒸留水の補給と、中身の定期的な交換のみで、安く使い続けることができる
- 数カ月単位で入れ替えなくてはいけない高価な飽和塩を使っていない
- 柔らかいので、落としても弦や楽器を傷つけるリスクが低い
- 素早く簡単にセットできる
なかなか魅力的な特徴がある加湿器といえそうです。
ちなみに、オアシスはクラシックギター用弦も販売しています。弦についてはこちらの記事を参照ください。
通常版とPlus+の違い
オアシスの加湿器には、大きく分けて通常の加湿器と、プラス(Plus+)と呼ばれるものがある点に注意が必要です。
ギター用だとこちらが通常版のOH-1:
こちらがPlus+版のOH-5です:
Plus+は砂漠や山岳地帯、極寒の地帯で通常の加湿器の能力を超えて乾燥する地域のためのもの。同じサイズではあるのですが、Plus+のほうが湿度を吐き出す能力が50%向上しています。
このため、Plus+は湿度が25%を下回る場合に使うことが推奨されています。一方、通常版は25~40%の湿度で使うことが想定されています。
日本における普通の環境では通常タイプで十分かもしれませんね。
もちろん、エアコンなどで冬に湿度が大きく下がる場合はPlus+を使ったほうがいいこともあるでしょう。両方持っておいて、季節によって使い分けるのもありですね。
オアシスの加湿器まとめ
それでは実際のオアシスの加湿器についてまとめてみたいと思います。
ギター用のOH-1とOH-5
ギター用は前述の通り、通常版のOH-1とPlus+版のOH-5があります。
どちらも、以下の画像のように弦に引っ掛けてギター内部まで加湿できる仕組みになっています。
ケースの中にただ加湿器を放り込んでおくよりも効果が高そうです。
ケース用のOH-6とOH-14
ケースに固定して使うのがOH-6(通常版)とOH-14(Plus+)です。
ケースに固定するタイプなので、楽器を問わず使えるのが特徴です。ギター内部に入れるのはちょっと、という人にもおすすめ。
こんな感じで、ケースのふちに固定して使います:
残念ながらOH-14は日本では売っていないようです。
ウクレレ用のOH-18とOH-32
ウクレレに使えるのがOH-18(通常版)とOH-32(Plus+)です。
ギターと同じく、弦に引っ掛けてウクレレ内部を加湿します。
OH-32は日本では売っていないようです。
ベース用のOH-21とマンドリン用のOH-26
ベースとマンドリン用にもオアシスの加湿器があります。OH-21とOH-26、どちらも通常版です。
OH-26は日本では売っていないようです。
適切な加湿器を使って楽器の寿命を延ばそう
木でできている楽器は乾燥に弱く、割れるなどさまざまなトラブルを引き起こします。
したがって、適切な加湿器を使うことは必須です。
オアシスの加湿器は世界中で使われており、かつ定評があり、ギターに使う加湿器としてスタンダードといえます。
これまで湿度にまったく興味がなかった人はぜひ使ってみてください。
なお、湿度は加湿器を入れるだけではなく、ちゃんと適切な湿度になっているか測定することも重要です。こういった機器の導入も検討するといいでしょう: