プロもアマチュアも多くの方がクラシックギターの演奏に使う滑り止め。100均やホームセンターでも売っている汎用の滑り止めを使っている方が多いですが、弦メーカーであるオプティマから楽器専用の滑り止めが販売されています。「オプティマ ピッカーズクロス」を実際に使ったところ、滑りを止める性能が段違いでした。
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クラシックギターの滑り止めの必要性やおすすめ商品はこちらで解説しています:
ドイツの弦メーカーである「オプティマ(Optima)」
オプティマはドイツの弦メーカーであり、ギターよりもマンドリン弦のメーカーとして日本では知られています。
その昔はマキシマ(Maxima)という名前だったのですが、いつの間にかオプティマに変わっていました。
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オプティマの弦についてはこちらの記事を参照ください:
ギターとマンドリン専用滑り止め「ピッカーズクロス」
そんなオプティマが出しているギター・マンドリン専用の滑り止めが「ピッカーズクロス」です。
「ピッカーズ」はピッキングをする人という意味で、弦をつま弾く楽器を奏でる人たち用の布であることを示していると思われます。
実際、パッケージ裏にはこんな写真が:
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この写真にあるように、ギターの下に弾くだけでなく、腕や胸と接するところに使って塗装を守るのにも役立ちそうです。
楽譜よりも大盤の滑り止め
ピッカーズクロス最大の特徴はその大きさ。40cm x 40cmとかなり大盤で、楽譜よりも大きいです。
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上の写真はピッカーズクロスとほぼA4サイズのiPad Pro 12.9インチを比べたもの。いかにピッカーズクロスが大きいか見て取れるでしょう。
一般的な汎用滑り止めは片方は長いものの、もう一方は短いことが多く、大盤のものを求めている方にピッタリの滑り止めといえます。
厚手の生地、表面に特殊加工
「クロス」というと薄くてペラペラの布を思い起こすかもしれませんが、ピッカーズクロスは厚手かつ表面に特殊加工が施されています。

布というよりは薄手かつ高密度の発泡スチロールといった趣です。
表面加工のおかげで強いグリップ力が生まれますし、厚手なのでちょっとやそっとでは破れません。
ピッカーズクロスを実際に使ってみた
このピッカーズクロスを実際に半年ほどギター演奏に使ってみました。
楽器の下に引くには大きすぎる
このピッカーズクロス、40cm x 40cmと大盤のため、ギター演奏時に足との間に引くにはちょっと大きすぎます。
私のももに乗せたところ、こんな感じになってしまいました:
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こんなに広い範囲カバーする必要はありません。上で紹介したパッケージ裏写真にあるとおり、マンドリンの演奏であればこれ1枚で両足カバーできるのでしょうが、ギターの場合は帯に短し襷に長しです。
そこで、私は2つに切って使っています。これなら両足に使えるのでよい感じです。
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塗装を守るにはよいサイズ
一方、ギターと胸や腕が当たるところに使うことを想定すると十分なサイズです:
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これだけのサイズがあれば側面板だけでなく裏板も十分守れるでしょう。
グリップ力は非常に強い
肝心の滑り止めとしての性能ですが、さすが専用品だけあって非常にグリップ力が強いです。
ギター側も足側もしっかりと滑りが止められ、演奏時の安定性が向上します。
非常にグリップ力が強いので、むしろ足とズボンの間の滑りが気になります。
また、汎用の滑り止めの場合網状の形状のためくしゃっと丸まりがちですが、こちらは布状なので丸まりづらいのもメリットです。ぱっと出してぱっと広げて演奏できるので、ステージ上での演奏時にスマートの使えます。
夏は足の蒸れが気になる
一方、グリップ力が強くてギターと足の位置が変わらず、かつ網状でないため、ギターと足の間に熱がこもります。
このため夏に使うと演奏後に汗をかいていることもしばしばです。
汗をかくのは足とズボンの間ですし、ピッカーズクロスが汗を透過させることはないので楽器は問題ないのですが、人によってはこの点が気になるかもしれません。
ギターをしっかり固定するグリップ力が欲しい方へ
半年ほどオプティマ ピッカーズクロスを使ってみましたが、この製品の主目的である「滑り止め」の性能は非常に高いです。
100均やホームセンターで売っている汎用の滑り止めでは得られないグリップ力で、ギター演奏時の安定性が大幅に向上しました。
一方、サイズ的にはギターには帯に短し襷に長しであり、片足だけ使う方のためハーフサイズのものを売ってほしいです。もちろん、私のように半分に切って両足で使うのもありと思います。
値段的には安くはないですが、楽器演奏時の滑りが気になる方は試してみてはいかがでしょうか?