たまにはクラシックギターの大掃除を フレットや指板、糸巻、本体も

フレット磨きプレートを指板に乗せる ギター用品

大事に使っていてもギターはだんだんと汚れていくものです。たまには時間をかけてしっかり掃除してあげるのも大事かと。

年末など、節目節目でしっかりメンテしていきたいですね。

ギターを美しく保つことは重要

汚れていても音が出ればいい、という考え方もありますが、私はたまにしっかり掃除することを心がけています。

故障を早期に発見できる

理由の1つは不具合個所の早期発見のためです。

クラシックギターは木でできているので、温度や湿度等の環境で変化をするため、接着が甘くなって浮いたりするなどの不具合が出やすい楽器といえます。

普段楽器を弾いているところからは見えない場所も全体を掃除しながら見ることで音に影響が出る前に発見ができる可能性があります

故障は発見が早ければ早いほど処理も簡単なので早期発見は重要です。

きれいな楽器からはきれいな音がする?

これは思い込みかもしれませんが、掃除が終わった後はきれいな音が出る気がします。

料理も、味だけではなく、香りや食感、見た目が重要であるように、音楽も必ずしも音だけで楽しむものではないと思います。その意味で、同じ音が出るのであればきれいな楽器の方がきれいでない楽器よりも良い音がするように思えるのではないかと。

まあ、自己満足といわれればそれまでだし、その通りかもしれません。

今回の掃除はフレットが中心

今回特に気になっていたのはフレットの錆です。まずは弦を全部外す必要があります。

以下の記事のように電動ドリルを使って弦を外すと非常に楽です:

ハイポジションのフレットに錆が…

錆が浮いたクラシックギターのフレット

ちょっと見づらいのですが、ハイポジションのフレットに緑色の錆が出ています。普段それほど使う個所でないのでどうしても錆が発生しやすいです。

ちなみに、フレットは銅の合金なので錆びると緑色になりやすいです。

フレットは銀磨きクロスとフレット磨きプレートで掃除する

フレットの掃除は至ってシンプルです。木部に影響を与えないように磨きます。

ギターのフレット磨きよう金属版と銀磨きクロス

道具としてはいろいろ調べて2つ用意しました。

1つ目は指板を磨かないようにするためのフレット磨きプレートです:

使い方は至ってシンプルで、フレットに穴の部分を通してかぶせることで指板を保護します。

フレット磨きプレートを指板に乗せる

2種類ついていましたがどちらでもはまりました。クラシックギターなら一番ポジションが高いところでも大きいほうでOKでした。より広範囲を保護できるということで大きいほうを使うようにします。

もう1つは銀磨きクロスです:

銀製品をピカピカに磨くために非常に細かく研磨できる布です。

銀磨きクロスでは取れない錆はどうする?

しかしながらここで誤算が。

銀磨きクロスでは緑色の錆が落とせません。銀磨きクロスはいわば仕上げ用のやすりなので錆のような大きなものは落とせないようです。

しょうがないので代わりに激落ちくんで磨いてみました。

さすがに激落ちくんならきれいに落ちました。

激落ちくんで磨いたクラシックギターのフレット

さらに銀磨きクロスで磨くことで美しくなります。

銀磨きクロスで磨いたクラシックギターのフレット

(追記):ダダリオのフレット磨きシステムを使ったところ、より素早くきれいになりました。

指板をレモンオイルで掃除&保護

さらにせっかく弦を外したので指板も掃除します。

指板はレモンオイルで磨いてやるときれいになるうえに指板に潤いを与えて割れから保護してくれるといわれています。

一度買うとなかなかなくならないアイテムの一つです(笑)

レモンオイルで掃除したクラシックギターの指板

ちなみにその名の通りレモンからできているのでレモンの香りがします。掃除が終わってもしばらく続きます。

糸巻も掃除しよう

糸巻も使っていると意外と汚れがたまるもの。掃除をして注油しましょう。こちらの記事を参照ください:

最後にカルナバポリッシュで全体を掃除して終了

最後にギター全体を掃除します。クラシックギターはセラックやラッカー等、弱い塗装が塗られていることが多いので、「ギター用」と書かれているポリッシュや洗剤であっても注意する必要があります

おすすめはカルナバポリッシュです:

公式にセラックやラッカーにつかっても大丈夫とうたっており、安心感があります。実際私も以前のセラック塗装のギターに使っていましたが問題ありませんでした。

使い方は車用のワックスと同じで、少量を布にとってギターのボディーに塗り広げます。乾くと白く浮き出るのでそれをふき取るだけです。

カルナバポリッシュには微量の研磨剤も入っているので小傷も見えなくなるとか。

使った後は手の皮脂が取れるうえに磨かれるからか、ギター全体がつるつるの手触りになります。

カルナバポリッシュはどろどろの液体で、一回に使う量が少ないのでなかなか使いきれません。このため、何年か経つと固まって出なくなってしまいました(笑)

カルナバポリッシュだけでなく、その前にギター全体をきれいにするポリッシュや、日常使いのポリッシュが含まれているダダリオの3ステップシステムもおすすめです:

半年~1年に一度くらいはクラシックギターも大掃除を

これだけやってあげればギターも満足してくれるでしょう。

愛用のギターと長く付き合うためにも半年から1年に一度くらいはこれくらいの掃除をするといいかもしれません。

定期的にやっておきたいメンテナンスについては以下の記事も参照ください。

大事なギターをいたわってあげる意味でも、たまには大掃除をしてあげてはいかがでしょうか。

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