前回の記事では、電子楽譜リーダーとしてiPad Pro 12.9インチモデルを、アプリとしてPiascoreを使うことにしたことを書きました。今回は一緒に購入した、必須ではないけどあると便利なグッズを紹介します。
本サイトの電子楽譜に関する記事は以下でまとめています:
Piascoreの有料アップグレード
Piascoreの詳細については前回の記事で書いているのでそちらを参照ください:
Piascoreは無料でも使えるのですが、アプリ内課金をすることですべての機能を使うことができます。
現在のところ、料金は買い切りで610円です。
この金額を支払うと以下のような機能が使えるようになります。
- 録音、チューナー、音楽プレーヤーが使用可能に
- カメラや撮影済みの写真から楽譜を取り込めるように
- メールや印刷で楽譜を出力できるように
このなかで特に使いたかったのは印刷による楽譜の出力です。
すべてを電子楽譜化するといっても、時には紙の楽譜が必要になることもあるでしょう。
たとえばどこかのステージで人前で弾くときは、iPad Proを持っていってセットするより、紙のほうが手軽です。
アップグレードしておけば書き込みをおこなった電子楽譜を印刷し、必要に応じて持ち歩くことができるようになります。
また、録音やチューナー機能も楽器の練習に必要な機材を統合するという意味で有用です。
一方、カメラや撮影済み写真からの楽譜取り込み機能はいまいちです。たいした補正機能が搭載されていないので、実用的ではありません。
いずれにせよ、買い切りの610円ならアップグレードしておいて損はないといえます。
譜面台型タブレットスタンド
iPad Proを普通の楽譜用譜面台の上に乗せることはできます。
しかしながら、譜面台はiPad Pro 12.9インチモデル(700gほど)のような重いものを乗せることを想定していませんし、つるつるなので滑り落ちる心配もあるでしょう。
このため、譜面台型タブレットスタンドがあると便利です。
たとえばこのようなスタンドは譜面台っぽく、違和感なく使えます。
私はこちらの写真のスタンドを買いましたが、しっかりとiPadを保持してくれるので安心して使えました。
また、譜面台のように折りたたんだり分解したりできるのも便利です。
一応持ち歩きできる袋は付いていますが、1kgほどあるので、あまり持ち運びやすいとはいえないかもしれません。
または、机の上にこのようなシンプルなタブレットスタンドを置いて楽器を弾いても良いでしょう。
私は両方を持っており、状況に応じて使い分けています。
譜めくりのための足踏みペダル
iPad Proで譜面を見る場合、1台しかないと見開きの楽譜片面分しか一度に見られません。
実は2台用意するとPiascoreの機能で両面同時に見られるのですが、電子楽譜のためにiPad Proを2台買える人は限られているでしょう。
片面しか見られないと紙の譜面よりも譜めくりの頻度が倍になるため、足で踏むことで譜めくりができるペダルを買うと便利です。
色々な製品が販売されていますが、Piascoreが公式に勧めていて定評があるのはAirTurnというシリーズです。
私はこちらのAirTurn PEDproというものを買いました。
こちらのAirTurn PEDpro、薄くて軽くて良いのですが、スイッチが感圧式で踏んだときにまったく踏んだ感がないのがいまいちなところです。改善方法についてはあらためて書きたいと思います。
AirTurn PEDProの反応の悪さを改善するコツやアイデアについて書きましたので、こちらの記事を参照ください:
踏んだときの感触がある方がいいなら、AirTurn DUO200か、Donnerのタブレットページターナーが良いでしょう。
ちなみに、後者の方が圧倒的に安いです。
手書き用のペン
楽譜に何かを書き込む際、指でも書き込めますが、やはり細かい楽譜に書き込むならペンのほうが書き込みやすいです。
iPad ProのペンといえばApple Pencilですが、はっきりいって電子楽譜用にはオーバースペックです。
絵を描きたいとかそういう発展性を求めないなら、以下のような安いもので十分だと思います。
私もこのタイプの安いペンを買いましたが、全く問題なく使えています。
反射防止フィルム
iPad Proのディスプレイは非常にきれいで見やすいのですが、1点だけ欠点があります。
それは表面がつるつるテカテカで、光を反射しやすいという点です。
楽譜の場合は紙なので強い光が当たっても大丈夫ですが、iPad Proの場合は太陽や照明の光が反射して見づらくなることもあります。
このため、反射防止フィルムを貼っておくと安心です。
傷を防ぐ効果も期待できるでしょう。
普段は色鮮やかなほうがいいという方には、磁石で取り外しができる反射低減フィルムもあります。
次回はいよいよ紙の楽譜を電子化したときの話を書きます
これでハードウェアとアプリ面では電子楽譜を扱う準備ができました。
次回はいよいよ100冊以上の紙の楽譜を電子化していきます。
予想はしていましたが、やはりここが大変でした…。